80話(確認ミスで後から追加しました) ページ46
小休憩を終えて緑川と共に公安へと戻って来れば、風見から呼ばれた。
何やら相当焦ったような様子で、何事かと伺う。何か急ぎの案件だろうか。
「Aさん、局長がお呼びです」
「………局長が?」
……事実上の警備局のトップ。
その局長から直々に呼び出されるなんて、私は何かをやらかしてしまったのだろうかと勘繰ってしまう。
「………それは今から?」と問えば「今からです」と言われた。一体何なんだ。
周りの同僚や先輩方も何事かとこちらの様子を伺っているようで、先程まで一緒にいた緑川も心配そうに見つめている。
……私の不始末でなら、それは呼び出されても仕方がない。責任を負う覚悟はもちろんあるのだが、正直心当たりは今のところはない。
何人か呼び出されるならともかく、私だけ呼び出されるというのは、何かあったのだろう。
「…わかった。暫く席を外すよ」
服装や髪の毛をキッチリ整え、スーツジャケットを羽織れば、最後まで背中には心配そうな視線が刺さる。
局長直々に呼び出されるなんて、私は本当に何をやらかしてしまったのか。
否、後ろ向きに考えるのは良くない。局長直々の勅命の任務だったりする可能性だってある。
しかし、上司と面会する際の足取りは、如何なる時だって重くなるものだ。
何を言われるのか、とか気は正直重くなる。
局長室の扉の前までやって来れば、一度大きく息を吸って深呼吸をする。
ハァ、と肺から酸素を吐き出して、そこから気を引き締めた。
ノックをし、「入れ」という局長の声が聞こえた後に「失礼します」局長室へと一礼して入った。
……何故か局長室の中には秀一さんがいたのだが。
「……秀一さん?何故ここに」
「……詳しい話は今から君の上官殿が話される。黙って聞いておけ」
「あ、はい」
秀一さんの隣に並ぶ形で、椅子に座り、机の上で手を組んでいる年配の局長と向き合う。
……相変わらず気圧されるような風格をお持ちの御仁だ。
「お呼びでしょうか、局長」
918人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちゅん(プロフ) - 番外編みたいです(;_;)パスワード知りたいです( ; ; ) (2021年3月7日 14時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
闇月 - イラストが最高で思わず保存したいと思ってしまいました! (2019年9月25日 19時) (レス) id: ceaacc411b (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - なんかもう理想すぎるストーリーが見つかってまだまだこれから頑張れる。ありがとうございます。これからも頑張ってください。 (2018年4月28日 12時) (レス) id: 6434e4011a (このIDを非表示/違反報告)
まさき(プロフ) - 蒼衣さん» こんにちは!いきなりごめんなさい…。用件は下の私のコメントと同じです。よかったら見てみてください! (2018年4月22日 22時) (レス) id: 8f71bf94c7 (このIDを非表示/違反報告)
まさき(プロフ) - 湊叶さん» こんにちは。突然すみません!パスワードなんですが、作者さんの作品一覧のページのコメントを見ると書いてありますよ!脇から失礼しました! (2018年4月22日 22時) (レス) id: 8f71bf94c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:遥 | 作成日時:2017年10月23日 18時