55話 ページ19
うっかり遭遇してしまった同期達の間に冷たい空気が流れる。
この流れは非常にまずい。あと私今多分焼肉臭いから個人的に余計近寄りたくない。
「で、でっで、デート!?」
「違うっての!」
「そうだぞ緑川。俺が単に連れ回してるだけだ。こいつがあまりにも痩せてるもんでな」
ガスガスと秀一さんの腹を殴るが、特に大したダメージではないようですまし顔をしている。畜生憎々しい。
「確かに最近痩せたなとは思ってたけど……」
「確かに何かしら食ったみたいだな、焼肉の匂いがする」
「あ、ほんとだ」
「秀一さん行きましょう」
「分かった俺らが悪かった」
ガッシリと肩を掴まれて結局逃げ出すことは叶わず。
本当にしまったな…。まあ確かに飲みや何かを食べにくるとなると、みんなは大抵いつもこの辺りを選んでいたなと思い出す。
というかまさか全員休みという大誤算。こんなの聞いてない。
降谷はやっぱり不機嫌といった顔だ。この間、喧嘩をしたままだから微妙に気まずい。
「2人が良かったら、これから飲みだけど一緒に行かねえ?」
「俺もいいのか」
「おう、昔のJK時代のAの話を根掘り葉堀り聞きたいしな」
「JK時代のAと聞いて」
「萩原に同じく」
「ちょっと」
結局は秀一さんも一緒に飲みに行くことが決まった。
私の師匠だと知った伊達と松田と萩原はどうやら秀一さんに興味津々なようで、昔の私の話を教えろだとか、俺にもジークンドーを教えて欲しいだとか絡まれている。
男共の少し後ろを歩いていると、隣に降谷がやって来た。
「………2人で出かけてたのか」
「多少は肉をつけろって焼肉死ぬほど食わせられてたんだけど」
「確かに痩せたもんな、お前」
「……そんな痩せた?」
自分じゃよくわからないな。
自分の腕を見たり、頬を軽く抓ったりしても、よくわからない。
「……昨日は悪かったな」
「いや、別にいいよ。よく分からないけど、危機感持てって事なんでしょう。」
「……何も無かったよな?赤井と。出かけてるってことは酒飲んだってことなんだろうし」
「あるわけないでしょ」
そう言えば、まだ不機嫌そうではあるものの、「なら、いい」と返事を返される。
降谷も秀一さんも、何を考えているのは分からないけれど、おそらくは心配されているのだろう。……多分。
×××××
ジャージネタが意外と好評だったので、松田onA。
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ちゅん(プロフ) - 番外編みたいです(;_;)パスワード知りたいです( ; ; ) (2021年3月7日 14時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
闇月 - イラストが最高で思わず保存したいと思ってしまいました! (2019年9月25日 19時) (レス) id: ceaacc411b (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - なんかもう理想すぎるストーリーが見つかってまだまだこれから頑張れる。ありがとうございます。これからも頑張ってください。 (2018年4月28日 12時) (レス) id: 6434e4011a (このIDを非表示/違反報告)
まさき(プロフ) - 蒼衣さん» こんにちは!いきなりごめんなさい…。用件は下の私のコメントと同じです。よかったら見てみてください! (2018年4月22日 22時) (レス) id: 8f71bf94c7 (このIDを非表示/違反報告)
まさき(プロフ) - 湊叶さん» こんにちは。突然すみません!パスワードなんですが、作者さんの作品一覧のページのコメントを見ると書いてありますよ!脇から失礼しました! (2018年4月22日 22時) (レス) id: 8f71bf94c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遥 | 作成日時:2017年10月23日 18時