54話 ページ18
「食い過ぎた…」
「あれしきの量でか?軟弱な胃だな」
「女は男の人と食う量違うんですから」
「それにしたって少な過ぎだぞ。少食にまでなったのか」
「……ここ最近は毎日一食でしたし」
「よしハシゴするぞ」
「ウワアアアア余計なこと言ってしまったもう無理です」
半ば無理矢理引き摺られるようにされる。これはもう拉致ではないのか。
ご年配のご夫婦と思わしき方には、「あらあら仲が良いわね」と微笑ましそうにそう言われ、違いますと否定する前に「そうでしょう」と秀一さんはニヒルな笑みを浮かべた。
「さて次は何を食う?死ぬほど肉は食ったからな。もう野菜は食っても良いぞ」
「いやマジでもう入らないんですって…」
「どうせ明日からお前は余り食わないんだろう。食えるうちに食わせておかないとな」
満腹なんですからやめて頂きたい。
しかしそんな私の願い虚しく、次の店を物色しだす秀一さん。
せめて喫茶店くらいにして、一度腹を休めさせてもらえないものか、と思っていたところ、携帯から通知音がする。
何かと思って見たら、差出人は緑川で『俺ら揃って休みなんだけど、お前も確か休みだったろ、飲みに行かね?』という旨が送られていた。
どうやら同期全員揃って休みという、とんでもなく珍しい日のようだ。
写真も一緒に送られて来て、降谷を含めたみんなでワイワイやっている様子だ。
……ん?待て、この写真の背景……
「……秀一さん、ハシゴは渋々付き合いますが、ここじゃない所行きませんか。」
「…ん?どうした、この辺は嫌か?」
「ええはい、そうですねちょっとアレなんで、さっさと移動しましょうそうしましょう」
「どうした何をそんな焦っている」
「いや、あのちょっとこの辺にはもしかしたら、」
先程の写真の背景、見たことあるなと思ったら、焼き肉による前に通った場所で、もしかしたらこの近辺にいる可能性がある。
ちょっと秀一さんと一緒にいるところを見られたら、間違いなく面倒臭い事になるので、離れるならさっさと離れたい。
しかし願い虚しく、車が置いてある方に、秀一さんの腕を引こうとした瞬間ーー
「あれ、Aじゃん!……と、赤井?」
………うん、今日は厄日だ。
××××
ちょっとアダルティな感じの降谷とA。
夢絵につき苦手な方はご注意。
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ちゅん(プロフ) - 番外編みたいです(;_;)パスワード知りたいです( ; ; ) (2021年3月7日 14時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
闇月 - イラストが最高で思わず保存したいと思ってしまいました! (2019年9月25日 19時) (レス) id: ceaacc411b (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - なんかもう理想すぎるストーリーが見つかってまだまだこれから頑張れる。ありがとうございます。これからも頑張ってください。 (2018年4月28日 12時) (レス) id: 6434e4011a (このIDを非表示/違反報告)
まさき(プロフ) - 蒼衣さん» こんにちは!いきなりごめんなさい…。用件は下の私のコメントと同じです。よかったら見てみてください! (2018年4月22日 22時) (レス) id: 8f71bf94c7 (このIDを非表示/違反報告)
まさき(プロフ) - 湊叶さん» こんにちは。突然すみません!パスワードなんですが、作者さんの作品一覧のページのコメントを見ると書いてありますよ!脇から失礼しました! (2018年4月22日 22時) (レス) id: 8f71bf94c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遥 | 作成日時:2017年10月23日 18時