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05.人間は他人の考えることなど分からない ページ7

「降谷警視が今現在独自に動いています。私は別方向から捜査をしつつ、サポートを。」

「そうか。何か進捗があり次第、また報告するように」

「拝命しました」

息の詰まるような、理事官達への報告は何度経験しても慣れない。
私は私で、今回の爆発の犯人についての捜査を進めることにした。提出されている、現場から出た証拠の数々を調べる。

毛利小五郎の指紋は、高圧ケーブルが収納されている格納扉に、転写することで証拠として逮捕する方針にしたらしい。
心苦しくはあるが、事件として進めないと、どうしようもなくなる。

表立って捜査することもできなければ、動き回ることもできない。
警備企画課──ゼロの不便な点と言ったら個人的にはそこだが、その分、全国の公安警察を従わせることは出来る。

逮捕する事になれば、そこからは流れ作業のように起訴まで持っていかれるだろう。
ご家族やご本人には申し訳が立たないが、必ず犯人を見つけ出さねばならない。

(それにしても、降谷が毛利小五郎にこだわる理由はなんだ?)

降谷が言っていたのは、指紋をすぐに用意出来る、後々の保険、───協力者の為だと。

公安警察には、一般人の中にも協力者を持つものが存在する。
それは全てゼロに報告され、番号によって管理されて、──ゼロが解放するまで、ずっと協力者であり続けなければならない。

(協力者の為?毛利小五郎の周りの人間に、降谷の協力者がいるのか?)

それとも、毛利小五郎の周りの人間の中の誰かを、協力者に仕立て上げる為?

「………」

降谷の考えることは、私の預かり知れるところでない。
考えるだけ時間を押すだけだと、その思考は途中で打ち切らせた。

私は私のやるべきことをやるだけ。
犠牲はこれ以上出したくなんかない。

この命に代えてでも守ってみせる。


降谷が国を守るのなら、私は人を、国民を守るために命を賭けるまでだ。

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- 遥さんの作品本当に大好きです!続き楽しみにしています! (2018年7月12日 17時) (レス) id: 5947186a26 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます。原作沿いは話は実を言うとあるんですが、シリーズに区切りのいいところで今現在連載してる続編で完結させようかなと思ってます。 (2018年4月28日 23時) (レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)
- 読ませてもらってます!これを見て、原作沿いでやっても面白いんではないか、と思っているこの頃です。 (2018年4月26日 23時) (レス) id: d835bf4d9c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ワカメさん» →なと思ってます( ˘ω˘ ) 日本を守ることしか多分今のところは頭に無いから、本当の恋人とか作る予定は当面なさそうな人だな〜とは思ってますwそんなところも素敵な降谷さん…… ありがとうございます!頑張ります〜! (2018年4月23日 16時) (レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ワカメさん» コメントありがとうございます!降谷さんにとっては国というものは多分何よりも守るべきものであり、恋人のように愛おしい存在で、「僕の日本から出て行け」みたいな台詞も合わさって考えると、『自分の』守るべきものって感じがひしひしと伝わってくるからカッコいい→ (2018年4月23日 16時) (レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年4月21日 21時

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