９話 ページ10
中堂「久部！代われ」
久部「はい？」
三澄・東海林「えっ！？」
神倉「あっいい？ごめんね」
呑気にそう言いながらカメラを久部へ手渡した
三澄「中堂さん今だけ臨時ですよ」
中堂「こっちで久部を引き取っても構わないぞ」
三澄「手放した覚えはありません」
中堂「こっちは只でさえ人が減った上に
記録補助が居ないんだ借りるぐらい良いだろ」
三澄「自業自得で人が減ったんですよね」
二人の言い合いを他所に
難なく脚立に登り写真を撮る久部
東海林「わあ〜六郎モテモテ〜」
神倉「今新しい人探してますから」
両手を上げて降参だと言いたげな表情で神倉は言う
脚立に上がり視野が広がったのか
久部はホワイトボードにある物を発見する
久部「あの…それいつからありました？」
真嶋「えっ？」
久部「ほらあれ」
久部が指を指すと全員が同じ方向を向いた
六人の視線が注がれたホワイトボードには
二枚の張り紙がしてあった
一枚は文字だけが書かれた脅迫状で
もう一枚は昔の事件の記事だった
神倉「お前のしたことは消えない裁きを受けろ」
久部「脅迫状？」
東海林「金田一少年なら殺害予告」
神倉「怖い事言わないで下さいよ！」
三澄「一昨日はなかったです」
久部「昨日の見学会の間に貼られた？」
東海林「あっ！」
彼女はハッとした様子で何かを閃いたようだ
三澄「“お前”って誰…？」
皆が脅迫状で盛り上がる中
真嶋は一人青ざめた顔で記事を見ていた
そんな彼女を気遣ったのか中堂はその記事を
ボードから剥がすと皆から見えないようにした
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作者名：はな | 作成日時：2018年2月21日 15時
