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39話 ページ40

三澄「許される事じゃありません
あれは何をしていたんですか?」

神倉「私も詳しくは知らないんです」

三澄「神倉さん!」

怒りを顕に名前を呼ぶ三澄を
窘めるように右手を出すと言葉を続けた

神倉「でも…何の為に
それをしてるのかは知ってます
真嶋さんと中堂さんがここで働く理由」
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時を同じくして中堂が解剖室へと姿を現した
───────────────────────
神倉「8年前一人の女性が殺されました
そのご遺体は日彰医大の
法医学教室に運ばれました」
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一人静かに施術台の前に歩みを進める中堂
───────────────────────
時間(とき)は8年前にまで遡る

刑事「被害者は身元不明
スクラップ置き場に捨てられていました」

ストレッチャーの上に置かれた
納体袋のファスナーをゆっくりと開ける
…中から姿を現したのは皮肉にも彼の恋人だった

涙を拭うと彼は右手にメスを握った
───────────────────────
所長室のソファーに向き合うように座る二人

神倉「当時まだ駆け出しだった真嶋さんと
その日当番だった中堂さんと
そのご遺体を解剖した…何も言わずに」

三澄「何も言わずに?」

神倉「法医学者としては当然の行為です
ご遺体は毎日のようにやってくる
でもそのご遺体は…中堂さんの恋人だった
運ばれてきた恋人の他殺体を
彼は何も言わずに解剖したんです」

三澄は予想だに
しなかった神倉の言葉に衝撃を受けた
───────────────────────
そして解剖室の彼は今日も
答えを探すべく施術台の上へ横たわるのだ

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作者名:はな | 作成日時:2018年2月21日 15時

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