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28話 ページ29

蜂蜜ケーキの製造工場
その中を歩く一人の男に注目が集まる

社員「あれもう体調は大丈夫なんですか?」

松永「ああ、ありがとう」

窓から製造ラインを見詰める工場長の姿
───────────────────────
工場長の入院先の病院

課長「2000箇所から探すって正気ですか?」

三澄「それしか手掛かりがないんです
工場長が起きたら伝えて下さい
もし事故が証明できたら今度は必ず
証言して下さいと佐野さんが社長の指示で
バイクを走らせた事祐君の前で
あった事をなかった事にする
そんな大人の姿を見せられたら
子供は石を投げるしかないですよ」

目を覚ました工場長の松永は
三澄と課長の会話をちゃんとその耳で聞いていた
───────────────────────
決心したように工場の扉の前に立つ松永
その戸を勢い良く開け中へ入った

課長「工場長!もういいんですか?えっ?」

皆のざわめきなど一切気にせず
工場の機械の制御盤の前に立ち電源を切った

機械は忽ち止まり皆が声を上げる

課長「工場長!」

社員「なんで止めたんですか?」

騒ぎを聞きつけた社長間でもが
顔を出す大騒動となった

慌てた様子で走ってくる社長

松永「今日・明日を休みにして
明後日から再開する
連続勤務が続いているものは帰って休んでくれ」

社長「何してる!?
ラインが止まってるじゃないか!
今日の分の出荷はどうするんだ
仕事に対するプライドはないのか!」

鬼の形相で駆け付けた社長に
社員達は言葉を返せなかった

社長「工場長、貴方にプライドはないのか!」

しかしこの男だけは違った

松永「あるよ!プライドなら
アンタよりある!商品に愛情だってある
だけどね!人を死なせてまでやる事なのか?」

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作者名:はな | 作成日時:2018年2月21日 15時

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