10話 ページ11
解剖が終わり日を傾き始めた頃
結果を聞きに佐野の家族もUDIを訪れる
会議室で話し合いをする間オフィス外の廊下で
可奈子の娘の百合奈と一緒に遊ぶ神倉と
その彼に脅迫状の調査をさせて欲しいと
懇願する東海林の姿があった
東海林「所長調べさせて下さい
昨日解剖室は外から見せるだけで
見学者は中へ入れなかったんです」
百合奈に夢中で自分の話を
聞いているのか曖昧な神倉の肩を叩く
東海林「という事は関係者の隙を見て
態々忍び込んで中に貼ったって事になります
調べて良いですか?調べますよ」
遠くへ歩いて行ってしまう小さな天使を
向こうから歩いて来た中堂が抱っこで連れ戻し
東海林に預けるとそのままオフィスに入って行く
中堂に選ばれなかった神倉は残念そうな顔をし
天使を手渡された彼女はぎゅっと抱きしめた
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会議室では真嶋と三澄親子と可奈子さんと
三銃士による解剖の結果報告会が開かれていた
法医解剖医の方の三澄による
佐野祐斗さん死亡の経緯の説明が始まる
テレビ画面には首から上の図が映されている
それを指示棒で指しながら話す
ミコト「側頭部に衝突による傷と出血
脳底部には大量出血がありました
死因としてはくも膜下出血という事になりますが
その原因が衝突によるものなのかそれ以前に
起きたものなのかは現時点では分かりません」
そこまで言うと自分の椅子に座った
真嶋「事故のせいでくも膜下出血を
起こしていたのなら事故死、事故よりも
前にくも膜下出血を起こしていたのなら病死
組織検査の結果を見ないとどちらとも言えません」
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作者名:はな | 作成日時:2018年2月21日 15時