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[おついちside]

「えっと…おついちさん、知り合いですか?」

あの日のように固まってしまった僕は、Aちゃんに声をかけられてやっと我に返った。

お「あっ…うん、まあね」
リ「可愛い女の子じゃない、おついち。趣味変えたの?」
お「…リカさんには関係ないよ。この子は彼女じゃないし。」
リ「あら、遊び?それとも…昔みたいに遊ばれてるのかしら」

あははははっ、と笑うリカさん。

リ「どうせまた捨てられるわよ。アナタって優しいだけで面白くなくて、結局振られちゃって幸せにはなれないタイプの男だから」

たしかにその通りかもな…と俯くと、突然目の前のAちゃんが立ち上がった。

「どなたかは知りませんけど、おついちさんは面白いですし、心配して頂かなくても私が幸せにするので。行きましょ?おついちさん」

僕は訳が分からないまま、さっとお会計を済ませたAちゃんに手を引かれてカフェを出た。

お「ちょ、ちょっと待ってAちゃん!」

ずんずん歩いて行くAちゃんを呼び止めると、素直に立ち止まってくれた。

「…ごめんなさい、余計なこと言って。でも、遊びだとか捨てるだとか言われて、しかもおついちさんが悪く言われて…耐えられなくて…」

振り返ったAちゃんは目に大粒の涙を溜めてそう言った。


お「ああ、君には敵わないよ、Aちゃん」

僕はAちゃんを抱きしめた。泣き出してしまったAちゃんをあやすように頭を撫でる。

お「ごめんね、怖かったよね。僕のために頑張ってくれてありがとう。」

ふるふると頭を振る仕草までも愛おしい。

お「ねえ、車戻ってAちゃんが落ち着いたら、僕の話聞いてくれる?」

これまで考えて、悩んでいたことは全部忘れよう。
だって離れることなんてできそうにないんだもん…

だから、幸せにすると言ってくれた君に早く伝えたい。

僕のホントのキモチを。



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あとがき

愛する人に捨てられて人を好きになれなくなったおついちさんと、おついちさんのことが大好きな女の子のお話。
ちょっと曲がったおついちさんを書きたくて…難しかったですが…
楽しんでいただけたでしょうか?

こちらもそのうち別の短編を書きたいと思っておりますのでしばらくお待ちいただければと思います。

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苺。(プロフ) - 、さん» 申し訳ございません、作った際に外すのを忘れておりました。以後このようなことがないよう注意を払います。 (2018年8月10日 23時) (レス) id: bced30bcc8 (このIDを非表示/違反報告)
- オリジナルフラグちゃんと外しましょう。違反行為です (2018年8月10日 22時) (レス) id: 390752b8ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shirö | 作成日時:2018年8月10日 22時

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