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「えっと…吸血鬼ってあの吸血鬼…?」
メ「そ。さっきお前の血でいいって言ったのはコイツに吸血鬼の血が流れてるから。どの血液型でも身体に取り入れられればそれでいいんだよ。ちなみにおついちは狼男。制御できるタイプだから生活するには支障ないけどな。」
なんか色々とスゴいことを言ってる気がするよお兄ちゃん?!えっと、3人とも人間じゃない…ってこと?
お「ごめんね、急にそんなこと言われてもびっくりするし困っちゃうよね。大丈夫、僕らは君を襲ったりなんてしないから安心して?」
そう言うとおついちさんと兄者さんは狼男や半吸血鬼について色々と教えてくれた。
裏社会には私たち表の人間が知らないだけで、意外と人間でない者もいるらしいこと。
兄者さんは吸血鬼の血の方が濃く、依頼で消した人間の血をストックして定期的に飲まなければならないが、弟者さんは人間の血が濃く血が嫌いなため、半年に1回と大怪我の時以外はトマトジュースで代用できるということ。
そしておついちさんは好きな時に狼になることができるが、満月の夜には力が制御しきれずに体調を崩してしまうということ。
それらをゆっくりと説明してもらい、なんとか理解することができた。
「じゃあ昨日は体調が悪かったんですね」
お「そうなの、普段は小さな仕事でも僕がサポートにつくんだけど昨日はそうもいかなくてね。兄者も別の仕事があったし、弟者くんを1人にしちゃって。それでこんなことになっちゃって…」
おついちさんは心配そうに弟者さんの方を見つめた。
メ「ンな顔すんなよおついち。Aの治療はちんk直伝だから心配しなさんなって。つーか弟者がこんなことで死ぬわけねぇだろ?」
?「そうだよおついちさん。俺、そんな簡単には死なないよ?」
おついちさんを励ます兄の声に続いて響いた、私の知らない、低くてよく通る声。
声がした方を見ると、ベッドにいる弟者さんが笑顔でこちらを見ていた。
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作者名:shirö | 作成日時:2018年7月9日 23時