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[おついちside]
今日は秋田からメロさんが遊びに来る日だ。
いつもは兄弟宅で遊ぶんだけど、今日は兄弟が用事があるそうなので、2人で泊まりがけでゲームをすることになっていた。
メロさんが遊びに来るのも久しぶりだけど、最近は編集作業とゲームが忙しく家とスーパーと兄弟宅の行き来くらいしかしてなかったから、まず兄弟以外に会うのも久しぶりだった。
僕の好きな、隣に住むAちゃんにすらしばらく会えていない。
時刻は午後6時。メロさんから「もーちょいで着く。飯よろ。」とのメッセージが。
…ん?飯…??ハッ!
俺はメロさんに返事をすると急いで家を出た。
やっばい、買い物行くの忘れてた!
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その日はなぜかスーパーが混んでいて、無事に買い物を終えると既に7時前。
そろそろAちゃんも家に帰ってきてる頃かな、久しぶりに会いたいな。
そう思いながらスマホを確認すると、メロさんからは遅いー、暑いー、早くしろー、などメッセージが何件も。僕は申し訳なくてとりあえず電話をかけた。
((prrrrr…prrrrr…ガチャ))
お「あ、もしもしメロさん?」
メ「おせーよまだ帰ってこねーの?」
お「ごめんねほんと!今買い物終わったからすぐ帰るしもうちょっとだけ待ってて」
メ「ま、今はAの家でビール飲んでるからいいけどさ〜」
お「…は?ちょっと待ってどういうこと?」
メ「あ?」
お「え、Aちゃんの家にいるの…?」
メ「うん、そう」
お「え、ちょ、何してんのアナタ!…ズルい!」
メ「フッ、じゃあ早く帰ってこいよバーカ」
メロさんはそう言うと一方的に電話を切った。
え?何それ。多分暑そうにしてたから家に上げてくれたのだろうけど…ほんとAちゃんはいい子すぎ!僕嫉妬しちゃうからね!
とりあえず、なるべく早く帰ろう。
そう思って車を飛ばした。
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家に着くと買ったものを冷蔵庫に素早く詰め、Aちゃん家のインターホンを押す。
はぁい、という可愛い声が聞こえると、ドアが開いてひょこっとAちゃんが顔を出した。
お「Aちゃんごめんね、あのヤンキーに何もされてない?大丈夫?」
「ふふ、大丈夫ですよおついちさん」
メ「あ?誰がヤンキーだ。なんもしてねーよ。つか元はと言えばお前が悪いんだからな!」
…それはそうだ。
お「ごめん…2人とも。あの、Aちゃん、よかったら家でご飯食べていかない?お詫びも兼ねて」
そう誘うとAちゃんはニッコリ笑って頷いてくれた。
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作者名:shirö | 作成日時:2018年7月9日 23時