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兄「…何いちゃついてんのお前ら。早く飯食っちまえよ冷めるだろ。」

ちょうどそのタイミングで着替えた兄者さんが部屋から出てきた。

お「あ、兄者くん、ご飯残ってるけど食べる?朝ちょっと少なかったでしょ」
兄「ん、食べる」

先輩の質問に即答した兄者さんは私の前の椅子に腰掛けた。そしてチラリ、とこちらを見た。

兄「…昨日飲みすぎたんだろ、体調大丈夫なのか」
「あっ、は、はい、大丈夫です!色々とすいません…」

私は兄者さんのベッドで寝ていたことを思い出してしまい、恥ずかしさでうつむいてしまう。
兄者さんは「そうか」と言うと持っていた新聞に目を落とした。

弟「あ、そういえばA、さっき兄者たちには話したんだけど…」

弟者は昨日のことを話してくれた。

弟「さすがにAをソファに寝かせるのはダメだと思ってさ…兄者がおついちさんの家に泊まるって言ってたから早く起きれば大丈夫だろうと思って兄者のベッドに寝かせたんだけど、結局起きれなくてさ…」
「そっか、ごめんね弟者、迷惑かけちゃって…兄者さんもごめんなさい」
兄「いや、びっくりしただけだから別にいい。おっつんごちそーさん。ちょっと昼まで寝るわ。」

兄者さんはそう言うと部屋に戻っていった。
弟者も「ゲームしてくるから適当にくつろいでて!」と言うと部屋に戻ってしまった。

お「ねえねえAちゃん、さっきの僕に嫉妬って何の話?」

いつの間にか隣に座っていたおついち先輩に先程のことについて聞かれた。

「あ、あれは…」

私は高校生の頃兄者さんのことが好きだったこと、そして昨日写真を見て兄者さんに料理上手な彼女がいると勘違いして飲みすぎてしまったことを先輩に話した。

お「え、兄者なの?僕てっきり弟者くんの方だと思ってたよ、あんな仲良しだし。」

コーヒーを飲みながらびっくりした顔でこちらを見る先輩。

「弟者は親友で、多分向こうも妹みたいに扱ってるんです。私の初恋は兄者さんで、疎遠になってからも他に好きだって思える人がいなくて…私、兄者さんに彼女さんがいるって思った時、すごく寂しく思えちゃったんです。その彼女さんはおついち先輩でしたけど」
お「俺は彼女と言うよりおかんだね、完全に。…ふうん、兄者ねえ。あの人が女の子と仲良くしてるのとか全然見たことないなあ。デカくて目つき悪いしね〜」
「でも…優しいですよ、兄者さんは」

そう言うと私は出会った時のことを思い出してふふ、と笑った。

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スネゾカペ - 完結((´;ω;`))とってもいいお話でした...!苺さんの新作まってます(書ける時間があればの話ですが...) (2018年8月7日 9時) (レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)
苺。(プロフ) - スネゾカペさん» ありがとうございます( ´ω` )/本編は終わりましたが、また別のお話でもよろしくお願い致します! (2018年8月7日 1時) (レス) id: bced30bcc8 (このIDを非表示/違反報告)
スネゾカペ - 更新楽しみにしてます(^ ^) (2018年8月6日 1時) (レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:苺。 | 作成日時:2018年7月9日 8時

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