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[兄者side]

定時で仕事を終えた俺は、2人から来ていたメッセージに気づくと急いで家に帰った。そしておっつんが作ってくれていた夕飯を食べ、Aのことについての話を聞いた。

弟「会社でのことはある程度おついちさんに頼めるけど、どっちかが残業だったり俺らの生放送の日だったりすると、帰りまで一緒にいてあげられないもんなぁ…」
お「うん…しかも俺は彼から警戒されてるしね。今日助けに入った時の彼の顔ったらもう…」

おっつんが呆れたような困ったような顔をした。それだけ睨まれたりなんなりしたのだろう。

兄「Aはそいつのこと苦手って言ってたんだろ?もしもAがそいつを拒絶して、逆上されたりで危害を加えられたら、俺は…」

そんなの耐えられない。誰かにAを傷つけられたら……そんなこと、絶対にあってはいけない。

お「まあ、その可能性も有り得るよ。勘違い野郎な上に、彼は逆上しやすいタイプだろうし…」
弟「んああああ、俺2人の会社行ってボディーガードしたい!お兄ちゃん心配!!」
兄「んな無理なこと言っててもしょうがねぇだろ?」
お「うーん…とりあえず、Aちゃんにはあの部署に近づかないようにさせるよ。できる限り、僕がしっかり見ておくから…」

話し込んでいると夜も遅くなってきたため、明日のランチの予定だけ決めて解散となった。
おっつんが帰ると俺は風呂に入り、出たところを弟者に捕まる。

弟「ねえ、兄者ってAのこと好きなんでしょ…?」
兄「…ああ、好きだ」
弟「やっぱり。告白、しないの?彼氏がいるって分かればその同僚も諦めるかもしれないし…」
兄「…んなこと言ったって、AがOKしないと意味ねーし、振った男に守られるのは嫌だろうし。それなら今のままの方が…」

もちろん、Aと恋人関係になりたいと思っている。でも、もし断られてしまった場合、俺はAを守ることすら出来なくなってしまう。そう思うと行動に出る勇気がなくなってしまうのだ。

すると俺の弱音を聞いた弟者は盛大にため息をついた。

弟「兄者のばか!!ばーかばーか!俺風呂入る!」

早口でそう言うと、弟者はぷりぷり怒りながら風呂の方へ歩いて行った。
誰が馬鹿だ失礼な。俺は訳がわからないまま、冷蔵庫からコーラを取り出し自分の部屋へ向かった。

…明日はAに会える。彼女を心配に思う気持ちは強かったが、会える喜びはそれに勝っていた。
俺は持ってきたコーラを飲み干し、寝る準備を始めた。

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スネゾカペ - 完結((´;ω;`))とってもいいお話でした...!苺さんの新作まってます(書ける時間があればの話ですが...) (2018年8月7日 9時) (レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)
苺。(プロフ) - スネゾカペさん» ありがとうございます( ´ω` )/本編は終わりましたが、また別のお話でもよろしくお願い致します! (2018年8月7日 1時) (レス) id: bced30bcc8 (このIDを非表示/違反報告)
スネゾカペ - 更新楽しみにしてます(^ ^) (2018年8月6日 1時) (レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:苺。 | 作成日時:2018年7月9日 8時

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