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水族館の中は幻想的で、私はすぐに惹き込まれてしまった。
「わぁ、綺麗…」
私が水槽に近づいて見ていると、兄者さんは私の隣で優しい顔をして魚を見つめていた。
水槽の中に負けず劣らず兄者さんの顔も綺麗だな…と見とれていると
兄「ん？どうかしたか」
やば、バレた。
「あ、いや、真剣に水槽見てるなぁと思って…」
兄「そりゃ折角水族館に来たからな。ほら、見終わったなら次行くぞ？」
なんとかその場を切り抜け、私たちは次のエリアに向かった。
そこはアザラシやアシカなどがいるエリアで、アザラシが好きな私は水槽に駆け寄った。
「か、かわいい…！！」
はじめは私の勢いと食いつきに驚いていた兄者さんだったが、「かわいいな」と賛同してくれた。
私はしばらくその水槽から離れなかった。でも兄者さんは文句ひとつ言わず一緒に見ていてくれた。
「あ、すいませんお待たせしました！次行きましょう」
兄者さんは頷いてついてきてくれる。しかし次のエリアは大水槽。人気ナンバーワンのエリアで、休日である今日は特に人が多かった。
しょうがないか、と思いながら中に入ろうとすると突然後ろからぐい、と手を引かれた。
兄「手貸せ。迷子になられても困る」
そう言うと兄者さんは私の手を握って歩き出した。
ん？今兄者さんと手を繋いでる…？なんてご褒美…！
私は今日水族館に来ている全ての人に感謝した。
兄「A、見えるか？」
振り向いた兄者さんは私が埋もれているのに気づき、兄者さんの前にすっと入れてくれる。人が前にいて見えなかった水槽の中が一気に見えやすくなった。
「あ、ありがとうございます」
兄「ん」
そう言った兄者さんは私をじっと見つめ、私の顔を前に向けさせると体の前に腕を回した。つまり、後ろから軽く抱きしめられているような状態。
私が突然のことに固まっていると兄者さんはすぐに離れ
兄「…スマン、次行こ」
と言うとまた私の手を握って歩き出す。
なんだったんだろう、今の…すごくドキドキして心臓が飛び出しそうだった…でも、兄者さん大きくていい匂いしたなぁ…って、私変態みたいなこと考えてる！
自分にツッコミを入れながら私は兄者さんに手を引かれていた。
結局兄者さんは出口まで私の手を握ってくれていて、私はずっとドキドキしっぱなし。途中のクラゲがとっても綺麗だったことは覚えてる。
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スネゾカペ - 完結((´；ω；｀))とってもいいお話でした...！苺さんの新作まってます(書ける時間があればの話ですが...) (2018年8月7日 9時) (
レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)
苺。(プロフ) - スネゾカペさん» ありがとうございます( ´ω` )/本編は終わりましたが、また別のお話でもよろしくお願い致します！ (2018年8月7日 1時) (レス) id: bced30bcc8 (このIDを非表示/違反報告)
スネゾカペ - 更新楽しみにしてます(^ ^) (2018年8月6日 1時) (レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺。 | 作成日時：2018年7月9日 8時
