検索窓
今日:4 hit、昨日:3 hit、合計:57,548 hit

22. ページ22

弟「ねえ、A、どう?」

弟者は兄者さんにかまわず続ける。

「私は別にいいけど…」
弟「よかった!じゃあハイ、これあげる!」

弟者が私に手渡したのは、水族館のペア割引チケット。

弟「兄者と2人で行ってらっしゃい!」
「「え?!」」

弟者の言葉に私と兄者さんがハモる。

弟「あれ、兄者暇じゃなかったっけ?この割引明日までなんだけど、俺明日ドンさんたちと遊ぶ約束してるから2人に行ってきてもらおうと思ったんだけど…兄者忙しいならおついちさんと行っといで、A」
兄「暇だ。一緒に行く。」

少し拗ね気味に即答した兄者さんを見て、弟者とキッチンにいる先輩が笑う。

兄「Aはそれでいいか?それとも、おっつんと行きたい?」

そんなの…

「私も兄者さんと行きたいです、水族館」

そう言うと、兄者さんは安心したように微笑んでいつものように頭を撫でてくれた。

-----

5分後、片付けを終えた先輩がこちらに来て「ショッピング行きたい!」と言ったため、午後はみんなでショッピングモールに行くことになった。

お「僕が明日のデートの服選んであげる」

ショッピングモールに着くと、先輩が私にだけ聞こえる声でそう言った。先輩はスーツも私服もお洒落なのである。

「いいんですか?お願いします!」
お「任せて!ねえ兄弟、ちょっとAちゃん借りるね!2人は好きなとこ見てて!」

先輩はそう言うと、2人の返事も聞かず私の手を引いてずんずん歩いて行った。

そこから先輩は真剣にデート服を選んでくれて、何セットかコーディネートを考えてくれた。私はその中で1番気に入ったものを買うことにした。

先輩のスマホには兄弟からの電話やメッセージの通知が何件か入っていたが、「気にしなーい」と買い物が終わるまで2人に連絡を入れなかった。
そのせいか、ちょうど買い物が終わる頃に私のスマホに兄者さんから電話がかかってきた。

「も、もしもし」
兄『今どこだ。おっつんに何もされてねえか』

出た途端、兄者さんのいつもより低い声が聞こえる。先輩が私のスマホを取り上げると

お「なんにもしてないよ、一緒にお買い物してただけ。全く、君の為でもあるんだからね?……うん、わかった。そっち合流するね………はーい、待っててねー!」

誤解は解けたようで、私たちは2人のところに戻り、その後は4人で見たいお店をまわった。

23.→←21.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (62 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
96人がお気に入り
設定タグ:2bro , 兄者弟者 , おついち
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

スネゾカペ - 完結((´;ω;`))とってもいいお話でした...!苺さんの新作まってます(書ける時間があればの話ですが...) (2018年8月7日 9時) (レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)
苺。(プロフ) - スネゾカペさん» ありがとうございます( ´ω` )/本編は終わりましたが、また別のお話でもよろしくお願い致します! (2018年8月7日 1時) (レス) id: bced30bcc8 (このIDを非表示/違反報告)
スネゾカペ - 更新楽しみにしてます(^ ^) (2018年8月6日 1時) (レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:苺。 | 作成日時:2018年7月9日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。