16. ページ16
翌日、日曜日ということもあって私は家でダラダラ過ごしていた。昨日みんなでやったゲームが楽しかったのでPCでフリーゲームをいくつかインストールしてマイペースに進めていた。
ふとスマホに目をやると通知が3件。
1件はおついち先輩から『昨日は楽しかったね♪明日会社で兄弟の話でもしよう!』というメッセージ。
あとの2件は…送り主の名前を見るとそこには『弟者』『兄者』の文字。私は慌ててそれぞれのメッセージを見た。
弟者からは『昨日聞き忘れてたからおついちさんに教えてもらっちゃった!またすぐご飯行こ?Aが良ければ4人でも』と。
そして兄者さんからは『おっつんから連絡先聞いた。もう酔いつぶれるなよ、俺ら以外の前では特にな。』と。
本当に2人からのメッセージだ…!私は嬉しくてすぐに返事をした。
-----
そして日付は変わり月曜日。
お「おはよ、Aちゃん!」
デスクで仕事の準備をしていた私に後ろから先輩の声がかかる。
「先輩、おはようございます!」
普段以上に「おついち」というあだ名を出さないように私は先輩とだけ呼んだ。
私だけがこの呼び方を知っているのは、新入社員だった頃、色々教えてくれていたおついち先輩が私の緊張を和らげるために教えてくれたからだ。
お「白井さんだけに教えてあげる、僕友達にはおついちって呼ばれてるんだ。白井さんと仲良くなりたいから、2人だけの時はそう呼んで?僕もAちゃんって呼ぶからさ。そしたら僕らも友達でしょう?」
そう言って笑う先輩がキラキラとまぶしかったのを今でも覚えている。
-----
お「Aちゃんは久しぶりに会ってどうだった?やっぱり兄者のこと好きだな、って思った?」
昼休憩にいつも通り2人でご飯を食べていると、突然そう聞かれる。
「なっ……ま、まぁ…はい」
お「ふふ、そっかそっか〜。弟者ももちろんだけど、兄者もAちゃんに会えて嬉しかったみたいよ?」
「えっ…それは、嬉しいです…!」
お「ふふ、かっわいー。何かあったらいつでも僕に相談して?彼のことは結構わかってるつもりだから」
「ありがとうございます!」
恋愛相談は弟者にしかしたことなかったからつい嬉しくなってしまい、つい頬が緩む。
2人の笑顔のやりとりを部屋の外から誰かにじっと見られているとも知らず。
96人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スネゾカペ - 完結((´;ω;`))とってもいいお話でした...!苺さんの新作まってます(書ける時間があればの話ですが...) (2018年8月7日 9時) (レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)
苺。(プロフ) - スネゾカペさん» ありがとうございます( ´ω` )/本編は終わりましたが、また別のお話でもよろしくお願い致します! (2018年8月7日 1時) (レス) id: bced30bcc8 (このIDを非表示/違反報告)
スネゾカペ - 更新楽しみにしてます(^ ^) (2018年8月6日 1時) (レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:苺。 | 作成日時:2018年7月9日 8時