32. ページ32
デスクに戻った私たちは、お互い無言でそれぞれのお弁当を開いた。先輩はスマホを取り出して1分ほど何か操作をすると、にこりと笑ってこちらを見た。
お「大丈夫だった?捜してたらすごーく困ってそうなAちゃんを見つけたから、つい間に入っちゃったんだけど。もし一緒にご飯行こうと思ってたならごめんね?」
「あっ…いえ、助かりました!どう断ろうか迷っていたので…ありがとうございました」
お「そっか、よかった。よし、早く食べよ!」
先輩にそう言われ、私たちはいつものように楽しい昼休憩を過ごした。
-----
先輩が秋本くんに言っていたのは本当で今日は午後から外に出る用事があり、昼休憩を終えると私たちは荷物を持って外に出た。
一般業務の他にデザイン系の仕事も取り扱っている私たちの部署。デザイン担当の人は別にいるのだが、その人たちが忙しい時期は、こうやって私たちが外に出てはデザインの参考になるものを探したりしている。
終わったら直帰していいとの話だったので、順調に仕事を終えた私たちは休憩がてらカフェに入った。
お「今日は沢山いい収穫があったねえ。いやー、良かった!」
「ふふ、そうですね。さすが、おついち先輩と一緒の時はいいものが早く見つかりますよ」
お「そう?嬉しいなあ」
先輩はコーヒーを飲みながらにこっと笑ったが、何かを思い出したのか心配そうな顔で私を見た。
お「Aちゃん、この前視線を感じたって言ってたけどさ、あれ以降何か変わったことあった…?」
「えっと、あれ以降は特に……あっ」
お「ん?何か思い出した?」
「いや、会社の件とは関係ないと思うんですけど、最近マンションで不審者が出たって、今朝大家さんが言ってました」
お「不審者か…関係ないといいけど、何があるかわからないから充分気をつけないとね。今日は家まで送っていくよ」
私は先輩の言葉に甘え、お茶をした後家まで送ってもらった。
96人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スネゾカペ - 完結((´;ω;`))とってもいいお話でした...!苺さんの新作まってます(書ける時間があればの話ですが...) (2018年8月7日 9時) (レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)
苺。(プロフ) - スネゾカペさん» ありがとうございます( ´ω` )/本編は終わりましたが、また別のお話でもよろしくお願い致します! (2018年8月7日 1時) (レス) id: bced30bcc8 (このIDを非表示/違反報告)
スネゾカペ - 更新楽しみにしてます(^ ^) (2018年8月6日 1時) (レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:苺。 | 作成日時:2018年7月9日 8時