猛毒*11* ページ12
次の日の朝。
私は島に降りる為の準備をしていたのだが...。
『...はぁ』
「起きてから5回目。いったいどうしたの？」
溜め息が止まらない。
理由はまぁ、分かっている。
『ねぇ、イッカク』
「なぁに？」
同室のイッカクにポロッと零す。
『私って......キス魔、なのかもしれない』
「...はい？」
何を言っているんだ、という顔をされる。まぁ当たり前だ。
急にこんなことを言われてもそれは反応に困るだろう。
でも話せるのは同じ女のイッカクしか居ないのだ。
『キャプテンになんて謝れば...』
「え、ええぇええ、ちょ、ちょちょちょっっっとぉ！！！」
キャプテンと言った瞬間顔色を変えて大声を上げたイッカクは
「何よその話詳しく！！！」と目を輝かせて言った。
いや、詳しく話せるような内容でもないんだけど...聞いてくれるなら良いか。
私は所々ぼかしつつ、キャプテンとの話をした。
キスをすると頭がボーっとして止まらなくなること、キャプテンにがっついてしまったこと、そして...。
「え、気絶しちゃったの！？」
『うん...キスしてるとこまでしか記憶が無いから...多分、してる間に』
あああああ...もうどうしたら...！！と顔を覆う私を見たイッカクが
「(キャプテン、初心者相手に......)」と呆れた顔をしているなんて知る由もなく、私はただただ唸り続けた。
「んー、でもさ、だからってキス魔...とは限らないんじゃない？」
『......そうかな』
「そうそう。要は誰にでもキスしたがる人とか、お酒に酔ってキスを強請る人を"キス魔"って呼ぶと思うんだけど、Aはそのどちらでも無いじゃん？」
そう言われれば、そうだ。
私は素面で誰彼構わずキスをする訳では無いし、酔ってもすぐに寝るタイプだ。
なら寧ろ、どこかしこでもキスをしてくるキャプテンの方がキス魔っぽいのでは無いだろうか。キス魔はあっちだった。
「多分Aはキスが特別好きなだけなんだよ」
『......それは、それで...』
キスしたからって歯止め効かなくなるのはダメだよね。
ご褒美だって言ったって、私とキャプテンは船長とクルー。主と部下。節度を持って接しないといけないのに。
「(まぁ単にキャプテンが"上手い"ってのもあるだろうけどね)」
また暫くキャプテンの顔見れないかも...。
私は本日6度目の溜息を吐いたのだった。
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マニ。(プロフ) - 凛月さん» ✉️。こんにちは！とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？お返事お待ちしています💖 (1月21日 20時) (
レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
凛月(プロフ) - こゆき｡さん» ありがとうございます！何とか右ストレートに近い、それっぽい名前を試行錯誤しました笑。 (2023年2月22日 7時) (レス) id: 80b1d18970 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき｡(プロフ) - 右パンチ最高すぎますwwww (2023年2月22日 6時) (レス) @page9 id: 80f0ed928f (このIDを非表示/違反報告)
凛月(プロフ) - のら猫さん» コメントと回答ありがとうございます！そう言っていただけると大変モチベーションに繋がります！！！嬉しいです！！これからも良い話をお届け出来るように精進します！！今後ともよろしくお願いします！！ (2023年2月13日 2時) (レス) id: 80b1d18970 (このIDを非表示/違反報告)
のら猫(プロフ) - コメント失礼します！ローさん、推しの１人でしてでろ甘な話し大好物です(笑)素敵な作品をありがとうございます！フラグモノも自分はバッチこいです！！続き楽しみにしてます！頑張って下さい！！ (2023年2月13日 2時) (レス) @page43 id: 2e9263cb32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凛月
x他1人 | 作成日時：2023年2月4日 6時
