一般人のはずなんです 。 ( 降谷零 )

一般人 。27 ページ29

キッドさんは 、私を見ると不敵に笑みを浮かべて 、私に近づいてきた 。



「 これは 、これは 、お嬢さん 。」



「 ... キッド ... さん ?」



「 はい 、 予告通り 。あの宝石を頂きにまいりました 。」



「 ...、 よ 、 予告時間とは全く違いますが ..。」



「 パーフォーマンスの 、準備に来た 。 とでも言っておきましょう 。」



キッドさんは 、 じりじりと距離を縮めてきて 、 私の目の前にたった 。 私は 、驚いて後退りをしてしまうが 、 ヒールに慣れていないせいか 、後ろに転びそうになる 。転ぶ 、そう思った時 、腰に何かが回ってきたのが分かった 。」



「 おっと 、 危ないお嬢さんだ 。」



「 ... っ ?! 」




状況を把握するのに時間がかかった 。私は 、キッドさんに支えられていた 。キッドさんの顔がすぐ近くになる 。 一瞬 、キッドさんの顔が見えた 。




「 ... 、貴方 、凄く若いのね 。」




「 ... え ?」



私は無意識に 、キッドさんの頬に触れた 。 キッドさんは 、驚いた 。少しポーカーフェイスというものが崩れる 。



「 ... 高校生に見える 。綺麗な顔ね 。」




「 .. ほう 、これは光栄ですね 。 お嬢さんのように美しい方にいわれるなんて 。」




「 .... 、 いつまで 、この体制で居る気ですか 。」


「 ふふ 、 もう少しこのままがよかったのですが 、。」



キッドさんは 、 そっと離れる 。そして 、私の方を見た 。



「 ... 、私をどうしますか ?」




「 ... 、 ふ 、 どうもしませんよ 。貴方のような綺麗な方に手を出すなんて ..。」





キッドさんは 、私の前に手を出すと 、ぽんっと 1輪の赤い薔薇を出した 。 そして 、私の手を取り 、手の甲に 口付けをした 。 いつの間にか 、私の手には 、先程の薔薇があった 。




「 .. ですが 、少し協力してもらいたいことがひとつ 。」




「 .... 。 」



「 .... 私が 、 予告通りに 、動けるよう 、気を引いて欲しい少年がいるのです 。 」





コナン君のことかな ...? でも 、協力したら共犯になるよね ..。




「 ... もちろん 、あなたに危害は加えません 。あなたは 、大切なひとりのお客様ですからね 。」





キッドさんは 、 私の心を呼んだかのようにそう微笑んだ 。 園子ちゃん 、キッドさん来るの楽しみにしていた 。それを壊すのは 、友人として呼ばれている私としては嫌 。





「 、 分かった 。 協力する 」



そして 、 今に至る 。

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