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2時間の検温が終わり、休憩が始まるとやっぱりペパーは病院の食堂でスマホをいじりながら待っていた。
『うわぁー待ちくたびれたでしょ』
私はペパーを見つけるなり向かい側の椅子に座り、早々とお弁当を広げ始めた。
「待ちましたけど、最近はスマホがありますから。
ほんと、最近は便利な世の中ですねー。」
そういうとペパーはケータイを顔の横に持っていきニコニコした。
『まぁそれもこれも働いてくれてる人達のおかげだからね、私とか。』
「ははっ、マジ頭上がらないですよ。」
お弁当を開けると冷凍食品ばっかりのおかずにベチャベチャのご飯というかわいい女が食べるようなご飯ではないものが広がっていた。
私はガサツなのである。
今日ペパーが来るってわかっていたならもうちょっと見栄えがいいものを作っただろうに。
「センパイ、それ自分で作ってるんですか?」
『ま、まぁね。最近は冷凍食品っていうものもあるから、、、』
そういうとペパーは信じられないとでも言いたげな表情をした。
『でもみんなもこんな感じだよ、ここで買って食べる人もいるけど私守銭奴だから。』
確かにこういうお弁当の人は私だけではなく、珍しくもない光景だった。
ただ、料理好きなペパーの前で見せるべきものでは無かったのだ。
「ダメです!じゃあ明日はオレが作って持ってきます。」
ペパーは机を両手で強く付き、乗り出すようにして言ってきた。
『えぇ!本当にいいのに』
「いや、センパイは良くても見ちゃったからには美味しいものを食べさせます!」
ペパーは真剣な目をして言った。
「オレ、センパイに健康になって欲しいんです。
健康になるお手伝いをさせてください!」
どんなお願いだ。
そんなツッコミは言えるような空気ではなく、ペパーは大真面目だった。
『えー、、、』
「遠慮しないでください。
これはオレからのエールなんで。」
ペパーは私の手を両手でがっちり掴んで良いと言うまで離さなかった。
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葵 - ヴ、推しが尊い!!! (9月28日 0時) (レス) @page24 id: 5828b1967c (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - 氷華さん» 見つけました! (2023年1月17日 21時) (レス) id: fcbbcc471e (このIDを非表示/違反報告)
氷華(プロフ) - ゆめさん» されてないですね… 結愛って名前です! (2023年1月17日 21時) (レス) id: a19be34a47 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - 氷華さん» ありがとうございます😊神です!ついでにどれですかね、、、私からフォロバされてますか?ユメコって名前なんですけど (2023年1月17日 21時) (レス) id: fcbbcc471e (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - 絢さん» こんばんは、いつか公開することを期待しておきます✊恋人設定いいですよね、でも恋人になったやつとか難しそうでなかなか手出できないです😭 (2023年1月17日 21時) (レス) id: fcbbcc471e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆめ | 作成日時:2023年1月9日 23時