ビンタ事件(笑)�� 49話 ページ7
「あーあ、せっかくダチになれると思ったのに…ザンネン♡さて、どうやって死にてぇ？」
笑っていた万次郎の表情が変わり、背筋を凍らすタケミっち。
「二度と人前に立てねぇーツラにしてやるよ」
「……一つだけ約束しろや」
「ん？」
「ヒナには、絶っ対ぇ手ぇ出すなよ」
だが、彼はそんな状況でもヒナちゃんを庇う。
もう、二度と彼女に苦しい思いをさせない為に。
「は？ 知らねーよ」
まぁ、それが万次郎に届いたのかは分からないが。
「うっ」
が、
「へ？」
「なーんてね。バカだなー、タケミっち。女に手ぇ出すワケねーじゃん」
そう言って笑う万次郎。そんな彼とは裏腹に安心からかタケミっちは涙目だ。
「タケミっち、オレ相手に凄んだな？」
「す、すいません」
「いいよ。譲れねぇモンがある、今時女にそれ言うやついねぇぞ？昭和だな。ビっとしてたぜ？」
結果、タケミっちとの距離が縮まった。
その後、ヒナちゃんは色々と気づき…
「あれ？タケミチ君、この人たちって」
「ゴメンなさい、私勘違いしちゃって」
『いや、全然良いよ。寧ろあのまま万次郎ぶん殴っててよかったよ』
「オイ」
「好きな男の為に頑張るのはいいけど無茶しちゃダメ。相手が相手なら大変な事になっちゃうよ？」
「ハイ」
『タケミっち弱そうだしな〜』
「え！？」
「ヒナ行くね？」
「え？デートは？」
「今度でいいよ。せっかく友達が遊びに来てくれたんだし」
「いいコじゃん、滅多にいねーよあんなコ。大事にしてやれよ」
ヒナちゃんとも仲が深まり、そのままヒナちゃんは笑顔で去っていった。
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作者名：爆処 | 作成日時：2023年3月17日 0時
