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02 黒尾 鉄朗 『クリスマスの魔法』 ページ5

12月24日、世間は明日に控えたクリスマスのせいで浮かれムードだ。


「明日は〜クリスマス〜……」


低いテンションで呟く


「今年もぼっちなのか?」


私とあまり変わらない背丈の男の子、夜久衛輔はにやつきながら質問する


「そうだよっ!触れないで!」



「悪りぃ悪りぃ、アイツ誘ってみたら?」



"アイツ"とはきっとあの人のこと


「へっ!?なんで黒尾君が出てくるの!」


「俺は一言も黒尾なんて言ってないけど〜??」


「っ!!」


「やっぱり黒尾のこと好きなんだな!」



ええその通りですとも、私は絶賛片想い中なのです。


はめたな衛輔!!と怒ろうとしたそのとき、



「呼んだか?」


頭上から心地の良い声が聞こえた

あぁあの人だ。


「よぉ黒尾、お前明日暇?」



「明日?暇だけど」


ほら、暇だってよ。って小声で私に耳打ちしてきた。


はいっ!?誘うの前提なの!?


「ヒソヒソ何話してんだよ〜」


でも、折角衛輔が作ってくれたチャンスを逃すわけにもいかないや



「えっと!あ、あの、明日予定ありますか…?」


しどろもどろしながらも質問することができた


「俺さっき暇っていったけど!?」


惨めになるからやめてくれ〜と笑ってくれた



「あっ本当だ……!!」




「はは、Aちゃん可愛いな。それで明日なんかあるの?」



「よかったら何処か行きませんか?」



「ぅぇ!?俺でよければ!?」



突然の誘いにも関わらず二つ返事でOKしてくれた彼は相当優しいのだろう……


「本当ですか!!え!じゃぁ!明日時計塔の前で」



「了解。てか敬語やめねぇ?」


俺らわりと話してるよね?と言われた



確かに席が隣になってからよく話すようになった、そこで彼を好きになったのだ。


そのせいで緊張して敬語の癖が直らなくなったけど



「じゃぁ敬語やめま……る!やめる!」



「おうおう、じゃーまた明日」


黒尾君は手を振りながら教室を出ていった
"また明日"この言葉がこんなにも楽しみだなんて

思わず口元が緩んでしまう


「よかったな〜」


「う、うん。でも黒尾君彼女いないのかな……大丈夫かな」



「アイツ彼女いないから安心しな、それに」



ん?と次の言葉を待つ


「黒尾は…………」



最後は上手く聞き取れなかった。



「何て言った?」


「秘密、じゃ俺も用事あるからもう行くわ〜
明日楽しんでこいよ!」


「え?わかった!!あ、あと……ありがと」



「おう」


ピースしながら教室を去った。



私も帰って準備しなきゃ

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浦風(プロフ) - *モモ*さん» はい!待ってます! (2017年1月2日 21時) (レス) id: c2960e55c9 (このIDを非表示/違反報告)
*モモ*(プロフ) - 浦風さん» ではとりあえず私がボードに行きますね! (2017年1月2日 17時) (レス) id: d5c2c8a69e (このIDを非表示/違反報告)
浦風(プロフ) - *モモ*さん» はい!こちらこそよろしくお願いします!それで…具体的にはどうすれば良いでしょうか…? (2017年1月1日 12時) (レス) id: c2960e55c9 (このIDを非表示/違反報告)
涙花*(プロフ) - *モモ*さん» ありがとうございます!了解いたしました。よろしくお願いします……! (2016年12月31日 21時) (レス) id: a645dfd6ab (このIDを非表示/違反報告)
花咲舞香(プロフ) - *モモ*さん» はい!わかりました!次回も楽しみにしております!また今度の機会にお願いしますね。 (2016年12月31日 20時) (レス) id: 3dbe743b4d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましゅる x他6人 | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年11月12日 23時

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