No,96 『たーまやー』 ページ9
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「オラアァ！！」
爆豪くんには爆破の範囲を狭くして移動速度の補助を。
焦凍には氷と炎に指向性を持たせる。
獣のような姿に変貌したおチビさんの攻撃を時々緩めて攻防に気を付けないと。
……私の“個性”に許容範囲なんて無い。
感情の起伏、意志の強さが威力に変わる。
だけど……それ以上に、人としての許容範囲が辛い。
少しは広いと言っても、2つの戦局の支援をし続ける。
どちらも瞬時に介入出来るように気を張り続ける苦しさは中々のもの。
(時間をかける程、あの子達の負担が大きくなる……悪いけど、限界を超えてもらいましょうか)
「焦凍、少しサポート空ける！『
神経系に働きかける『念動力』……繊細にしなきゃいけないから、正直下手な攻撃より難しい。
「ッ……！！」
「爆豪くん、汗腺を緩くしておいたわ。いけるでしょう」
立ち向かってくる敵に、空中に飛んだ爆豪くんは不敵な笑みを浮かべながら腕を交差する。
あれは……ちょっと、ギリギリでシールド張らないと。
そのまま爆破による高速回転、ほぼ同時の全方位大爆破攻撃が炸裂する。
「『
大爆破と同時に巻き起こる爆風をどうにか防御する。
時々瓦礫が飛ぶから当たったら痛いのよね、これ。
ボロボロになった敵をみて、もう1人が仲間の仇とばかりに爆豪くんへと向かう。
それを私が引っ張って避けさせるけど、左腕の裾が破れる。
「チッ……ん、なんだこりゃ？」
自分の掌を見る敵。
私からはよく見えないけど……
「俺の手の汗だよ。ニトロみてェなモンだ」
「！」
その言葉にわずかに目を見開いた焦凍が、左手で炎を放つ。強力な爆破剤と言える汗に引火したそれは、盛大な勢いで爆発する。
「………たーまやー」
ボソッと呟く私の横で「汚ぇ花火だな」と真顔で言い張る焦凍。
なんの意図もないのだろうけど、凄い事言うわね。
「………で、そこの壁に埋まってる切島くんを拾ってから行きましょうか」
「チッ……早く行くぞ」
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over the rain - 遅くなってすみません！続編おめでとうございます！応援してます！ (2020年4月11日 20時) (
レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NIGHTMARE DOLL | 作成日時：2020年3月20日 14時
