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《爆豪勝己side》
Aについて語った評論家曰く、
『勇歌Aは、“観客”を知っている。
幼い子供の様でありかながら、それでいて美しい事が、いかに“観客”を虜にするのかを、知り尽くしている。
研鑽された技術が生み出した“天才”−−。
それが、勇歌Aという女優だ』
……と。
その話から４年経った。
その技術は、最早意識せずとも扱う事が可能で、故にある種の裏表の無い名女優が完成した。
「……馬鹿馬鹿しいな。俺が今更、お前を離すと思うか？」
「無いって分かってるから、こんなに自信を持って言えるんだよ？私は私の価値が分かってるもん」
可愛くねェ女だと思う。
自分の価値が分かっていて、それを武器に俺をたらし込むんだからな。
「A」
「ん〜？なあに？」
相変わらず演技めいた笑顔のAを、強引気味に抱き締める。
敷き物や弁当の入ったバスケットを落としてしまったが、今はどうでも良い。
「え、勝己……？」
「慌ててんのかよ。自分の価値が分かってる癖に」
技術に見合う努力を積み重ねた影は、俺がよくしってる。
ゼリー飲料だけで昼を済ませようとしたり、どれだけ大変でも、逆に睡眠だけはしっかりと摂ったりして、自分勝手だと言われても、人間味のない奴と蔑まれても、女優としての努力を惜しまなかった。
１人で主演の作品の全てを支えきり、大衆の笑顔・感動の為に動いた。大勢の期待に応えてきた。
「なぁ、俺だけだよな……」
「……」
「お前の全部を知ってて、お前を支えられるのはよォ」
「……うん。勝己だけが、私を理解してくれてる。勝己が、今の私を救ってくれてる」
10cmほど背の低いAが、俺を真っ直ぐに見つめてくる。
仮面を外した、素顔のA……。
「素のお前が、一番……可愛い、ぞ」
詰まりながらも、素直な感想を言って俺をキョトンとした表情で見てから……クスッ。
「素の私……。多分、勝己が好き過ぎて、変態みたいな女だよ？」
「今までも結構変だっただろうが」
「嫉妬深い女だと思うよ？」
「お互い様だな」
「あと、２３日もあるのに、結婚前日みたい」
「愛の再確認だな。良い機会じゃねェの？」
「んー、そうかも。式場や結婚指輪を選ぶ時も、意見が合うかもね」
お互いに笑い合って、青空の下で昼飯を食う。
最近凝っているAのサンドイッチは、凄い美味かったが……
.
その後、Aのファンサイトが、荒れに荒れまくっていた。
ラッキーアイテム
革ベルト
幸運を呼ぶキャラクター
死柄木弔
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星奈 - このお話好きだ！(←お茶子ちゃん風) 今日見つけてテスト習慣なのにも関わらず一気読みしちゃいましたw ツンデレならぬキレデレのかっちゃんと夢主ちゃんを想像してニヤニヤしちゃいました。 これからも頑張って下さい！ (2018年10月5日 14時) (
レス) id: 06bbc7b5d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NIGHTMARE DOLL | 作成日時：2018年6月6日 23時
