33話 ページ35
鯉伴side
「寝たかい?」
隣でスヤスヤと眠る我が子は少し穏やかな顔をしていた。
「…何があったんだい?」
先ほども聞いた言葉をもう一度リキトに問いかける。当たり前ながら返ってくる声は無く寝息だけが聞こえた。
リキトをトイレで見つけた時は生きた心地がしなく焦ることしか出来なかった。名前を呼んだ時に向けられた顔は青ざめていて、苦しそうだった。
「何でもない…か」
俺の顔を見た時の驚きと不安そうな表情は多分だが俺の事でなにかあったのだろう。じゃなければこんなにも甘えて来ない。最初からこいつはそうだった。生まれてこの方わがまま何て言ったことないし、自分から甘えて来ることない。聡明な子だと言うのは前々から分かっている。それは、ぬら組の若頭としては必要なモノだが、それ故に甘えられないのかもしれない。
『…とう…さ…』
「俺はここにいる」
小さいな身体を抱き寄せてそう言う。リキトの体はとても弱々しく壊れそうだった。その身体を持つ、わが子は何処かで我慢してるんじゃないか。無理してるんじゃないかと考えてしまう。
…明日は嫌だと言ってもかまってやるかねぇ
そう思いながらおデコにキスをし、リクオにも同じ様にしてリキトの隣で目を閉じた。
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ゆりかめ(プロフ) - ウタさん» そう言っていただけて嬉しいです。すいません、諸事情により更新出来なかったです。もし見ていらしたら今後ともよろしくお願いします (2019年2月10日 11時) (レス) id: a0be7eaf10 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりかめ(プロフ) - 渚果さん» 読んでいただきありがとうございます。返事遅くなってほんとに申し訳ないです。そう言って頂けると嬉しいです。もし、まだ見ていらしたら今後ともよろしくお願いします (2019年2月10日 11時) (レス) id: a0be7eaf10 (このIDを非表示/違反報告)
ウタ - 本当に面白いです!だが、何故。何故ここで途絶えてしまった更新よ… (2018年10月8日 1時) (レス) id: 5d727cd1f1 (このIDを非表示/違反報告)
渚果 - 鯉伴大好き。リクオ愛してる。もう文章が頭ん中でアニメ化して悶絶してたよ← (2016年8月29日 20時) (レス) id: 604b4eb537 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりかめ(プロフ) - コーヒー豆さん» ありがとうございます!!そう言っていただけてとても嬉しいです!頑張ります!これからも宜しくお願いします! (2016年8月12日 15時) (レス) id: 3c24bb2dd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆりかめ | 作成日時:2015年4月25日 15時