45話 ページ49
鯉伴side
「あなた・・・」
リキトが目を覚まさず3日が過ぎた。鴆が言うには峠は超えて、あとはリキトの気力だけだとも。鴆自身も何も出来ないのが歯がゆいみたいだ。
目の前の色白い顔を見るとあの時のことが思い出される。目の前に飛び出してきた息子の事を。
「もう、3日も寝ていません。お休みになってください」
そう告げる若菜も目は腫れており、目の下にクマができていた。その腕にはリクオが静かに寝息を立てている。リクオも少し目が腫れているようだ。
「若菜。お前も寝ていないだろ。俺ぁ平気だ。」
と若菜に告げると少し笑い、眠くないと告げ、リキトが眠っている部屋へと向かった。すると少し感じが違う雰囲気が漂っていた。リキトの畏れが少し強くなっている感じがし、襖をいきよいよく開けた。すると
『っ・・・』
小さな声と共にリキトが目を覚ました。
何が溢れるのを感じた。
「リキト?リキト!?わかるか!?」
大きな声でリキトの名前を呼ぶ、リクオが寝ていることも忘れて若菜も一緒になってた名前を呼んでいた。すると
『と、ぅ・・・さ・・・か、ぁ・・・さ・・・リ・・・オ』
三日ぶりに息子の声を聞いた。か細く、聞こえないぐらいの声だったが、たしかに俺の事や若菜のこと、リクオのことについて声を発したのだ。目から溢れてくるものに構わず、リキトの顔を除きこむ。その顔は色白ではあったがたしかに生気が宿った顔をしていた。
301人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆりかめ(プロフ) - ウタさん» そう言っていただけて嬉しいです。すいません、諸事情により更新出来なかったです。もし見ていらしたら今後ともよろしくお願いします (2019年2月10日 11時) (レス) id: a0be7eaf10 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりかめ(プロフ) - 渚果さん» 読んでいただきありがとうございます。返事遅くなってほんとに申し訳ないです。そう言って頂けると嬉しいです。もし、まだ見ていらしたら今後ともよろしくお願いします (2019年2月10日 11時) (レス) id: a0be7eaf10 (このIDを非表示/違反報告)
ウタ - 本当に面白いです!だが、何故。何故ここで途絶えてしまった更新よ… (2018年10月8日 1時) (レス) id: 5d727cd1f1 (このIDを非表示/違反報告)
渚果 - 鯉伴大好き。リクオ愛してる。もう文章が頭ん中でアニメ化して悶絶してたよ← (2016年8月29日 20時) (レス) id: 604b4eb537 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりかめ(プロフ) - コーヒー豆さん» ありがとうございます!!そう言っていただけてとても嬉しいです!頑張ります!これからも宜しくお願いします! (2016年8月12日 15時) (レス) id: 3c24bb2dd1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆりかめ | 作成日時:2015年4月25日 15時