いつも届かない (ページ9)

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しばらく立てなかった私の傍にずっと座って何も聞かずいてくれた

『もう大丈夫です！へへもう一時間目始まっちゃいますね私から先生に伝えるので！
本当に助かりましたありがとうございました』

このままずっと一緒にいると

好きが溢れてしまいそうになる気がした

だからお礼をいってそそくさと先に学校にむかおうとした

｢待って！一緒に行こ｣

『でも…』

ソウさんにも悪いしね

｢大丈夫だよほら行こう｣

そうやってふわっと貴方は笑ったんだ

また私はあなたに恋に堕ちる

｢俺の名前知ってるんだねなんで？｣

『え？』

｢ほら、電車で藤井先輩って言ったからさ
なんでかなぁと思って｣

『あ、声に出ちゃってましたか？

最近ソウさんに仲良くしてもらっててだから知ってます』

まさか一目惚れしましたなんて言えない

私の歩くスピードに合わせて隣を歩いてくれる先輩が

いつもの何十倍も輝いて見えた