25話 ページ25
「今日フリマ行ったんでしょ？社内見学は来てくれましたか？」
「へ！？社内見学？行ってないです…」
「なんでですかー！来てください！」
唐突に私に話を振るから一瞬なんのことか理解できなかったが、テヒョンさんは無邪気に私に詰め寄った。なんなんだ急に？フリマ行ったことと何の関係が…あれ。
「フリマ行きましたけど、何で知ってるんですか？」
「ジョングギから聞きました。」
「あー！そういうことだったんですね」
「社内見学来てください」
「え、あ、えっと、」
「社内け」
「行きます、行きます」
「本当ですか？約束ですよ！」
「約束です、約束です」
子供みたいだな。テヒョンさんて。見た目とのギャップにまだ慣れない。そして私は完全に気圧されているし、約束しちゃってから「今私はテヒョンワールドに呑まれてる」と自覚した。もう遅い。
「僕も社内見学担当なんですよ！」
「お前は関係ない」
「なんで！担当なんだから関係あるだろ」
「ない」
ジミンさんの誇らしげだった顔が、ぷりぷり怒ったみたいな顔になる。こういう口喧嘩は日常茶飯事なのかな？テヒョンさんも特に感情的になるわけでもなくジミンさんをあしらう。
「Aさん1人ですか？今日は」
「いえ、ここにはママと他に1人の方と3人で来ました」
「あー…」
テヒョンさんは言い返そうとするジミンさんをシカトして、また私に話を振った。テヒョンさんに私、名前言ったことあったっけ…？大手にお勤めの方は名前や顔を覚えるのが早いのかもしれない。
どこか残念そうな声を出したテヒョンさん。しかしすぐに、分かりました！と顔を上げて、とにかく後で来てください！と念を押される。これは参った。
「僕も待ってます！」
「はい」
「ジミンは違います、僕がご案内するので」
「僕も案内役だろ」
「うるさい」
語尾にハートが付く言い方をしたジミンさんに、女の私は咄嗟で甘さのない返事しか返せなかった。
やはりまた言い争う見た目は完全に洗練された大人の2人を舐め回すように見ていたが、当の本人達は私など視界にないのか会話は終わらない。
2人の会話が終わるよりも先に、演奏が始まった。テヒョンさんはジミンさんと私に「シー」と人差し指を当てる。私は喋っていません…と思ったが、それよりも！
席に戻るタイミングを二度も失い、私は自分の情けなさに肩を落とした。
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七(プロフ) - suuuさん» はじめまして！嬉しいお言葉ありがとうございます！（ ; ; ）更新頑張りますのでよろしくお願い致します〜！ (2019年5月18日 16時) (
レス) id: fe0f850a86 (このIDを非表示/違反報告)
suuu(プロフ) - はじめまして♪凄く素敵なお話なので引き込まれて一気に読んでしまいました。続きを楽しみにしています^ ^ (2019年5月14日 20時) (レス) id: d89ec2794d (このIDを非表示/違反報告)
七(プロフ) - Appleさん» えぇーー(/ _ ; )めっちゃ嬉しいですー！ありがとうございます！！ (2019年4月4日 7時) (レス) id: fe0f850a86 (このIDを非表示/違反報告)
Apple(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです！更新ファイティン！ (2019年4月4日 0時) (レス) id: 075ced9f09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七 | 作成日時：2019年4月3日 16時
