19話 ページ19
「行っちゃった…」
ママの後ろ姿をなんとなく見守る。来賓席には私たち以外誰も座っていない。
ママは早速挨拶する相手を見つけたらしい。人混みの中に談笑するママが見え隠れしている。
荷物番って、どれくらい待ってればいいのかな。
「見てください！地元の吹奏楽部が演奏するみたいですよ！お昼休憩の後！」
私の横に座るOGのお姉さんが、案内図のタイムスケジュールを指差しながら言った。私もお姉さんも人見知りしないタイプだったみたいで、もう既に馴染んでいる。
特にお姉さんは私よりも6つ年上で、逆に話しやすい。
「そうなんですねー。じゃあご飯の後忘れないようにしておきましょう！」
「はい！私絶対聴きたいなぁ〜」
他愛ない話をする。これが食べたいとか、フリーマーケットにあれが売ってたらいいなとか、戦隊シリーズはどの年代まで知ってるかとか。
お姉さんは意外と最近まで戦隊シリーズを見ていて、私はその知識に敵わなかった。
「ママー、私たち外のブース行きたいですー」
ママが戻ってくると同時に、お姉さんが声をかけた。ママはただいまーと言った後、すぐに良いよー！と明るく言った。
「あ、プリンは買わなくて良いよ、毎年社長が買って持ってきてくれるから！あとねー、ポテトもお店の名前で挨拶に行ったら貰えるって！」
フランクフルトを買ってきて！とお姉さんにママが千円を渡す。一度にたくさんの情報が入ってきたが、お姉さんはそれに一言だけ返事して、「行こっ！」と私の腕を引っ張った。
ママ、そんなにこの会社と良いお付き合いをしてるんだ。
本当にポテトを食べきれないくらい貰えて、あったかいなあとお腹の前で抱きしめるみたいに持ちながら考える。
お姉さんは過去に3年あのお店に勤めていたみたいで、何人かの社員さんは親しげに声をかけていた。たまたま私のことも覚えてくれていて、なんだかんだ楽しかった。
「フリーマーケット1番奥だよ！」
最後に立ち話をしていたよく来てくださる部長の男性が指差しながら教えてくれる。
ありがとうございますと手を振って別れた。
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七(プロフ) - suuuさん» はじめまして！嬉しいお言葉ありがとうございます！（ ; ; ）更新頑張りますのでよろしくお願い致します〜！ (2019年5月18日 16時) (
レス) id: fe0f850a86 (このIDを非表示/違反報告)
suuu(プロフ) - はじめまして♪凄く素敵なお話なので引き込まれて一気に読んでしまいました。続きを楽しみにしています^ ^ (2019年5月14日 20時) (レス) id: d89ec2794d (このIDを非表示/違反報告)
七(プロフ) - Appleさん» えぇーー(/ _ ; )めっちゃ嬉しいですー！ありがとうございます！！ (2019年4月4日 7時) (レス) id: fe0f850a86 (このIDを非表示/違反報告)
Apple(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです！更新ファイティン！ (2019年4月4日 0時) (レス) id: 075ced9f09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七 | 作成日時：2019年4月3日 16時
