三十九話:軟派 ページ41
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とりあえず二人はお取り込み中のようだったので、ほどほどにしろよと一言残してその場を去った。
去り際に「えっ助けてくれないん…？」と情に訴えるように涙目で呟いたゾムににっこり笑顔を返しておいたが、彼は大丈夫だろうか。
あんなにピンピンしていたはいたものの、服の下には包帯が覗いていた。やはり怪我はそれなりだったのだろう。ロボロほどほどにしておいてやれよ…。(合掌)
さて、トラブルに巻き込まれたものの、目指す場所が書記長室という目的は変わらない。俺はこの書類を届けて訓練のほうに戻るんだ。
そう歩いていれば、廊下の向こう側から歩いてくる一人の兵士がいることに気がついた。
？「んもぉ最悪やぁ〜…俺ミカちゃんとの予定あったんに、隊長たち頭おかしすぎやろ…銃撃ちすぎて腕痺れとるぅ……。」
情けない声でブツブツと文句と弱音を垂れ流す、青い髪の毛の男。服がまだ新しいやつということから見て、新兵だろう。
発言の中に「銃」というワードが入っていたことから、一番考えられるのは遠距離部隊。オスマンもう部下に嫌われてるのかよ、と少し面白くなり気分が良くなった。
？「ニコチン…ニコチンだけ……。…ん？うそやんライター忘れた…！？」
彼の目的地は喫煙所らしい。訓練中に抜け出してきたのか、不真面目な輩もいるもんだな。オスマンの部隊抜け出すとか命知らずすぎる…あいつ怒ると怖いのに。
とも思ったが、少し気分が良くなっていた俺。独り言から察するにどうやらライターを忘れた様子なので、自分の胸ポケットに入っていたライターを無言で軽く投げた。ちなみにこのライターは落とし物として届けようとしていたところだ。
そのライターを片手で軽々とキャッチした彼は、こちらを見て目を見開く。面白新兵にささやかなプレゼントだと少々微笑んで、彼の横を通って先へ進んだ。
＿＿＿時だった。急に先ほどの青髪の男が、目の前にくるくるとターンをしながら回り込んできたのである。
？「ちょっと待ってください麗しきお嬢さん、こんな軍事基地にどんな御用が？もしよければ私が道案内いたします、あぁそうだこの後お時間ありますか？よければお茶でも…。」
先ほどまで乱れていた服にはシワがひとつもなくなっている。どんな仕組みだよ、と言おうともしたが、その前につっこむところがある。
訳がわからないまま低い声で「は？」といえば、彼は急に大粒の汗を吹き出した。
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傘木わう(プロフ) - ピースさん» ご協力ありがとうございます、よろしくお願いします！！ (2022年5月8日 19時) (
レス) @page48 id: c70dfcf180 (このIDを非表示/違反報告)
ピース - 検索避け!そうでした,ごめんなさい次から気をつけます (2022年5月6日 8時) (レス) id: b650542de4 (このIDを非表示/違反報告)
傘木わう(プロフ) - ピースさん» コメントありがとうございます！沢山の人と絡ませたいあまりにどんどんとキャラを出しています…検索避けにご協力くださると嬉しいです！親しい仲には気を抜いてしまう系男子です、ぜひ！！！ (2022年5月5日 19時) (レス) @page47 id: c70dfcf180 (このIDを非表示/違反報告)
ピース - 更新お疲れ様です！エミさんがでてきましたね！初期のような敬語ではなく、崩しているのが完成度高杉くん、、惚れていいですか？ (2022年5月5日 0時) (レス) @page47 id: 3795c39556 (このIDを非表示/違反報告)
傘木わう(プロフ) - 三日月さん» わ、コメントありがとうございます！！皆あまりすぎる褒め言葉いただけて光栄です…！！応援ありがとうございます、頑張ります！！ (2022年4月25日 22時) (レス) id: c70dfcf180 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：傘木わう | 作成日時：2022年4月4日 0時
