三十七話:回復 ページ39
.
翌日。ぺ神から解放された後外を見ればイフリートの姿はなくなっており、ゾムのことも無事を祈るだけで他にできることがなくなってしまったため俺は眠りについた。
ロボロにゾムを見つけたことと彼の容態を伝えれば、今日お見舞いに行くとのこと。友情って素晴らしいなー！！(陰キャ)
部下への連絡も忘れずにしたのだが、「反省してください」やら「単独行動やめてください」とこってりみっちりしぼられた。挙句の果てには「化け物すぎます」と罵られる始末。あれおかしいな俺上官……。
俺にガミガミ言っている優秀な部下はあの後しっかり山賊を捕獲し後始末もしてきてくれたらしく、朝イチで馬車で帰ってきた。ひとまず全員怪我ひとつなく無事だったことに満足するが、報告書が全て俺の仕事にされたことは大変不満である。なんでやねん。(エセ関西人)
こういうのも部下の仕事じゃないんですか〜〜？？とこめかみに青筋を浮かべながらも笑顔で報告書を完成させた俺に休日をください。この後新兵の訓練指導に戻らなきゃいけないとか忙しすぎて涙出る。あーーー嬉しいーーー。
完成させた書類を持って書記長室へと向かう。外からは兵士の元気な声と一緒に力無い声が聞こえてきて、頑張っているなぁとなぜか少し誇らしくなった。
射撃場の方からも発砲音が小さく聞こえてくる。この書類を届けたら、オスマンの部隊の方へ顔を出そうか。あー、グルッペンとトントンにコーヒーの差し入れを持って行ってやろうか。
そういえばゾムとやらは元気になったのだろうか？…うん、この書類を届け終わったらあいつの様子を見に行ってやろう＿＿＿
？「ちぃーーーっす！！」
貴「うぉっ…！？」
そんなことを呑気に考えていた直後。後ろからガバッと勢いよく抱きつかれ、背筋が伸びた。
こいつ、気配が全くしなかった。
脳が危険信号を出したため、自分と相手の体の間に腕を滑り込ませて強く押し、距離を離す。袖に隠し持っていたナイフを出して彼の首元につきつけようとしたのだが、相手は驚いたような声を漏らしながらもその攻撃を躱して俺と距離を取った。
貴「誰、だ…は？？？」
カッコつけて低い声で相手を睨んだものの間抜けな声が出てしまったことをどうか大目に見て欲しい。いや、仕方ないのだ。
昨日までズタボロだった奴が、包帯でぐるぐる巻きになりながらも元気よくそこに立ってましたとか。いや普通想像できないって。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 391人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
傘木わう(プロフ) - ピースさん» ご協力ありがとうございます、よろしくお願いします！！ (2022年5月8日 19時) (
レス) @page48 id: c70dfcf180 (このIDを非表示/違反報告)
ピース - 検索避け!そうでした,ごめんなさい次から気をつけます (2022年5月6日 8時) (レス) id: b650542de4 (このIDを非表示/違反報告)
傘木わう(プロフ) - ピースさん» コメントありがとうございます！沢山の人と絡ませたいあまりにどんどんとキャラを出しています…検索避けにご協力くださると嬉しいです！親しい仲には気を抜いてしまう系男子です、ぜひ！！！ (2022年5月5日 19時) (レス) @page47 id: c70dfcf180 (このIDを非表示/違反報告)
ピース - 更新お疲れ様です！エミさんがでてきましたね！初期のような敬語ではなく、崩しているのが完成度高杉くん、、惚れていいですか？ (2022年5月5日 0時) (レス) @page47 id: 3795c39556 (このIDを非表示/違反報告)
傘木わう(プロフ) - 三日月さん» わ、コメントありがとうございます！！皆あまりすぎる褒め言葉いただけて光栄です…！！応援ありがとうございます、頑張ります！！ (2022年4月25日 22時) (レス) id: c70dfcf180 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：傘木わう | 作成日時：2022年4月4日 0時
