下からキングスカラー ページ8
｢お前イタチなんだってなァ？｣
サバナクローの寮に着いた途端、どこから出てきたのかガタイの良い先輩たちに囲まれた。
自分で言うのもなんだが、組み分け当日から同寮の同級生や先輩とは積極的に関わって来たし顔も広くしておいたつもりだ。
しかし、今現在目の前にいる彼らとは全く接点が無い。全くの初対面である。
＿＿＿＿右からグリズリー、キリン、サラブレッド、アムールトラ、チーター、スイギュウ……
なるほど、カースト最上位に位置する錚々たるメンツだ。
｢そうですけど。なんすか｣
平然とした態度でそう返し、相手の動きを伺う。
こういう時は下手に怯えたり煽ったりせずに、平常心を装って相手の出方を見た方がいいんだ。私の経験からすると、だが。
全く動じない態度が気に入らなかったのか、なんなのか、｢なんだその態度は｣｢舐めてんのか｣声を荒らげながらグリズリーとスイギュウに詰め寄られる。
その二匹を片手で制しながら、恐らくリーダー格であろうアムールトラが口を開く。
｢俺たちは
他の奴らのちゃっちい怒りと違い、彼からは静かなる怒りを感じる。ただの八つ当たりとか、憂さ晴らしとか、そういうのではない。積もり積もった切実な何かのような。
＿＿＿＿しかしそんな感情をぶつけられても私は彼らに何かした心当たりは全くない。一体何を言っているのだろうか。
｢……なんの話ですか？｣
本当に、知らなかったのに。
｢ッしらばっくれるな｣ついにアムールトラは声を荒らげ｢お前ら、やれ｣とほか5人に向かって私を襲わせる命令を下す。
襲うといっても、どうやらいやらしい方ではなく、文字通りの襲撃といった感じで。抵抗する間もなく(抵抗する気もなかったが)、手馴れた様子で羽交い締めにされてしまった。
自分の腕の太さの2倍はあるであろう強靭な腕に、痛い程押さえつけられてはいくらイイズナでも身動きは取れない。
＿＿＿＿ちょっと、ヤバいかもしれない。
1発、2発と順調に重い拳を入れられて、思わず咳き込む。こちらには全く目もくれず、もう1発、と顔面に拳が向けられる。
あ、やばい。顔はやばい。殴られたのバレる。やばい。
｢騒がしいな……静かにできねェのか｣
全員、ハッとして声のした方へ顔を向ける。
談話室の水辺で寝転がっているのは我らが……
下 か ら キ ン グ ス カ ラ ー
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茜(プロフ) - 与太話さんおかえりない！！更新楽しみに待たさて頂きます (3月24日 1時) (
レス) @page40 id: 6b9c28a133 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 何度も繰り返し読み返しては、ゲラゲラ笑わせていただいております！またいつか更新かかるといいなぁ (11月21日 15時) (レス) @page40 id: dba6e6f19e (このIDを非表示/違反報告)
るきあ(プロフ) - 殿堂入り？！すげー！！絡ませるの難しいですがチェーニャと絡ませて頂ければ嬉しいです！ｱｯ、イデア氏も… (2022年2月1日 12時) (レス) id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！ふわ〜！！えっ神作過ぎません⁇作者様ホントに人間ですか？えっ文才の神様だったりしません⁇私と比べたら月とスッポンどころか宇宙とそこらへんのゴミですよ、、、天才すぎる、、、更新楽しみにしてます！ (2022年1月4日 18時) (レス) @page39 id: c0c52854c4 (このIDを非表示/違反報告)
チェリー - ケイト先輩の夢主?の前では素を出してる感じ好きです！なんか闇ありそうだし続き楽しみ！ (2021年12月27日 2時) (レス) id: cff29dd65c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：与太話 x他1人 | 作成日時：2021年10月26日 21時
