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「箒は1年生がイニシアチブを握れ! 2年生は二人乗りで後ろについて____」






「絶っっっっ対離しちゃダメですよ!?」

「心配症だな〜」

「ほんっっっとに離さないでくださいね!!??」

「離さない離さない」



「あ、ちょうちょ」

「あれは……多分蛾だな」

「え」




初めの合図がされてから数分。
周りが手こずっているのを良い事に、スカラの寮長様とくだらなさすぎる会話を繰り返していた。

スカラの寮長様。入学式の印象から、何となくボケというか天然なイメージを持っていたが、話してみるとどうやらツッコミもいけるようだった。


人は見かけによらないなあ。



「お前たち上を見ろ!」



バルガス先生の声に釣られ、一同が上を見上げた。

空には見事に上手く浮き上がっている生徒が二人。
他は飛べてすらいないのに、彼らはもう結構な高度まで上昇していた。
____体操着の色を見る限りではディアソの生徒……いやあれはセベクのペアだ。

隣でどうにか目を凝らして見ようとしているスカラの寮長様に「ディアソペアです」と伝えると「さすがディアソムニアだな! ……って、入学したてだからあの1年生が上手いだけか?」なんて関心をしている。

セベクに向かって試しに手を振ってみると、少し首を傾げる仕草を見せた後、大きく手を振り返してくれた。



「ジグボルトとシルバーのペアが1番に飛んだぞ。2年は1年が飛べるようにサポートしてやってくれ」




「3、2、1で飛びますよー」

「おう! 頑張れよ」

「ところで、1の“い”で飛ぶか1の“ち”で飛ぶか……どっちがいいと思いますか!?」

「どっちでもいいんじゃないか?」



「しっかり捕まっててくださいね」「それはさっきも聞いたぞ」そんな掛け合いをしながら、箒に跨り柄を握る。

意を決して3、2、1のカウントを始めると、後ろに乗っているスカラの寮長様が私の腹に腕を回た。

1の“ち”の部分で地面を強く蹴り飛ばし、箒に向かって魔力を流し込む。同時に、スカラの寮長様の腕の力が強くなったのを感じた。

ぶわり、風圧により髪がなびいたかと思うと、箒は宙に浮き上がる。



____箒は、1度飛び上がると、空気力学を無視しながらそのまま上昇していき、ついにはセベクたちがいる高さまで追い付いてしまう。

昇ってきた私に気付いたセベクは、目を丸くし、心底驚いた様子で固まっていた。

かわいい。



「お前凄いなっ……!」

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(プロフ) - 与太話さんおかえりない!!更新楽しみに待たさて頂きます (3月24日 1時) (レス) @page40 id: 6b9c28a133 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 何度も繰り返し読み返しては、ゲラゲラ笑わせていただいております!またいつか更新かかるといいなぁ (11月21日 15時) (レス) @page40 id: dba6e6f19e (このIDを非表示/違反報告)
るきあ(プロフ) - 殿堂入り?!すげー!!絡ませるの難しいですがチェーニャと絡ませて頂ければ嬉しいです!アッ、イデア氏も… (2022年2月1日 12時) (レス) id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します!ふわ〜!!えっ神作過ぎません⁇作者様ホントに人間ですか?えっ文才の神様だったりしません⁇私と比べたら月とスッポンどころか宇宙とそこらへんのゴミですよ、、、天才すぎる、、、更新楽しみにしてます! (2022年1月4日 18時) (レス) @page39 id: c0c52854c4 (このIDを非表示/違反報告)
チェリー - ケイト先輩の夢主?の前では素を出してる感じ好きです!なんか闇ありそうだし続き楽しみ! (2021年12月27日 2時) (レス) id: cff29dd65c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:与太話 x他1人 | 作成日時:2021年10月26日 21時

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