『北風ガードマン』 ページ5
ハヤブサ彼氏×ハツカネズミ彼女
「はやと、もう、無理ぃ……さぶい……」
「悪いッ!クッソ、ケータイ何処だ!」
ハヤブサの姿になった彼氏、山形が、カバンにダイブして中をゴソゴソ漁っているのを寒風吹きすさぶ体育館前階段から見ながら、
「気を確かにしろ!寝たら死ぬぞ!」と、喝を入れて寒風に耐えるのは、彼の彼女である白鳥沢高校三年・根津A
『今日の夜は良く晴れる予想です。冬の大三角がよく見える、冬晴れの空となりそうでーーー』
(天気予報の大ウソつきめ……)
PM七時・宮城県白鳥沢高校体育館前ーー
ーー天気・吹雪
爽やか笑顔で「冬晴れ」と報じたアナウンサーの予報に反し天気は北風の吹く吹雪
(薄毛しかないハツカネズミの獣人の私を、確実に殺しに来てるだろ)
そう、心の中で悪態をついた
ダウンコートに、手袋、マフラー、セーター、カイロを張り込んでも、寒い寒い
獣人特有の現象、【自分がなれる動物の生態が、ある程度反映される】という現象のせいで、この厚着も効果をなさない
心の中で、代々ネズミの獣人を排出するの実家の家系と薄毛のネズミに生まれた自分を恨む
内心悪態を吐く内、根津は自身の異変に気付いた
……あれ、目元がぼやけて来た?
体、動かな、つか、眠い……?
脳が警鐘を鳴らすが、体が全く動かない
いつの間にか目の前の雪は深くなっていて
眼前が雪のせいかぼやけ、
……あれ、隼人、何処…………?
彼の姿が見えなくなっていた
気付いた時には、体が勝手にふらりと動いた
違う、"倒れていく"
薄雪に覆われた、固そうなコンクリートが眼下に映る
ああ、私、階段の雪が積もらないところに座ってたんだっけ?
頭、ぶつけたら痛いかな……?
スローモーションで落下していく感覚を感じたその時
「Aーッ!」
鋭い叫び声と共に、こちらに飛んで来た青灰色の背をした鳥に体を包み込まれた
暖かい体温が、私を現実に引き戻していく
根津が顔をあげれば、山形と目があった
手は、ハヤブサの翼になっていた
「はや、と?」
「悪い、悪いッ!一緒に帰って欲しいからって待たせて!」
そう言って、根津をまたギュッと抱きしめた
翼は、悔やむ様に震えていた
「……じゃあさ。これからは守ってよ。寒がりな私をさ」
「わかった、守る。
寒かったら俺を頼れ。なんたって、体温41度だからな」
『約束するよ』
温かみを分け合うように、そっと静かにキスをした
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーアニマル
ハヤブサ
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雷雅 - 更新頑張ってください、あと及川徹がハリネズミだったら面白いと思います。 (2018年1月4日 19時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
〜雨つばめ〜(プロフ) - ひばりさん» ひばりさん、コメントありがとうございます。いやもう、動物っていうやりとりばっかりなんですけどね……。でも、私の大好きなハイキューと生き物達を通して、そう言っていただけて光栄です。次回はおそらくクロさんです。よろしければ見て言ってくださいね! (2017年1月10日 18時) (レス) id: e76c2d9c3f (このIDを非表示/違反報告)
ひばり(プロフ) - すみません!!間違えて低評価押してしまって…。この短編見つけてから、動物って凄いんだなって思いながら読んでます!!応援してるので、頑張ってください!! (2017年1月10日 18時) (レス) id: 48ed0391c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:〜雨つばめ〜 | 作成日時:2017年1月10日 17時