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夜になり、私たちは久しぶりに2人で外食に行くことにした。


健行きつけの居酒屋。

居酒屋なのにオシャレな雰囲気で、何処と無くアットホームな店だった。




個室に通され、一通り注文する。




「じゃ、乾杯!」

1番に運ばれてきたレモンサワーを呑んでいると、隣の個室から騒ぎ声が聞こえてきた。





『隣、騒がしいね。』



「まあそんぐらいの方が俺らの声とか聞こえなくて済むっしょ。」




何となくその騒がしい声を聞いていると、その中に、知っている声があった。





『ね、隣にいるのって倫也さんじゃない?』



けっこう前に1度だけ共演した、中村倫也さん。

私より年上なのに、無邪気で子どもっぽくて、どこか不思議な人。




「それ、俺も思った、倫也だよな今の声」




健はケータイを出し、倫也さんに電話をかけた。









「もしもし健?急にどしたの〜」




倫也さんが電話に出ると、健は私と目を合わせてニヤニヤしながら、倫也さんに尋ねた。




「今さ、どこにいる?」




「どこって友達と飯食ってるよ〜居酒屋で」





隣の個室で電話をする倫也さんの声が聞こえた。

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作者名:すずりょ | 作成日時:2020年5月12日 17時

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