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ドサッとベッドに倒れ込んで、隆之介が言った。
「ごめんA…ほんとごめん…」
『いいから、大丈夫なの?まだ気分悪い?』
眉間にシワを寄せる彼に布団をかけ、背中をさすってやった。
お酒に弱い隆之介。
缶ビール1本でこんなに酔ってしまうなんて。
もう彼に酒を勧めるのはやめようと、心から思った。
「…はぁっ…。」
『大丈夫?苦しいの?』
「寝たいのに…目つぶるとぐるぐるして……また吐きそうになるっ…。」
『ええ!大丈夫なの??!』
心配になり彼の頭を撫でた。
「…A、今だけ…今晩だけこうさせて…。」
隆之介は苦しそうにそう言うと、私の腰に腕を回し抱き寄せた。
ふわっと、私と同じ匂いが鼻をかすめた。
『…隆之介……?』
「好き、A。…」
『………。』
その晩は、隆之介の腕の中で眠りについた。
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作者名:すずりょ | 作成日時:2020年5月12日 17時