束縛魔～Takeru.S～2 (ページ24)

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隆之介は、私を家まで送ってくれた。

時間を確認しようとケータイを開いた。

もう22時30分になる。

珍しく健からの連絡が一つも入っていない。

やっぱりノブさんといるのは1番楽しいのかな。

普段私の事ばかりな彼にも、落ち着いて楽しめる居場所があるようだ。

「じゃあ、今日はほんとにありがとう！また撮影被るといいね！」

うちの玄関のドアを手で支えながら隆之介が言った。

気づくと、何故か、一歩下がりドアを閉めようとする彼の腕を掴んでいた。

『隆之介、明日朝早い？よかったら、お茶でも、』

「…えっ？明日は特に予定は無いよ。」

『そうなの、じゃあ、寄っていきなよ。』

ドアを支える彼の腕を引いた。

パタン、とドアが閉まる。

「でも大丈夫？たけちゃん……。」

『えー？珍しいじゃん、隆之介がそんなこと気にするなんてさ。』

「…辛そうなAを見るのが嫌なだけだよ。」

『…あ、そう』

コップに注いだ烏龍茶を、隆之介に差し出した。