束縛魔～Takeru.S～2 (ページ16)

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駅に着いて、電車に乗る。

『ね、どこに行くの？』

「秘密！2回乗り換えあって、2時間くらいかな？」

『えっ、けっこう遠いとこじゃない？』

「まあ、着いてからのお楽しみ！」

音楽を聞こうとイヤホンをすると、健からLINEが。

【仕事何時に終わるの？】

【もう終わったよ。今環奈と久しぶりに会ったからご飯きたの】

【そうか、俺ノブと飯行ってくる】

咄嗟に嘘をついてしまった。

隆之介ならいいでしょ、と心の中では思っていたのかもしれない。

・

乗り換えたりして2時間後、ようやく目的の駅に着いた。

『ここって…』

「そ！俺らの地元！」

着いた駅は、私たちが生まれ育った街だった。

『どうしてここに？何かあるの？てか地元久しぶりだなあ…』

「忙しくて帰れなかったもんね。じゃ、行こう！俺に着いてきて！」

『え～？今度は何？歩くの？』

「20分くらいね」