【文スト】文豪観察報告書・弐【短編集】

亡くなった夢主が平和な世界に生まれ変わり、前世の記憶が無いまま無意識に「ここは平和な場所ですね」と言ってみた ※ゐむ様リクエスト ページ4

中島敦


「！...そうですね」

貴女がそういったことに最初は驚きますが、無意識だとわかると、相槌を入れました。
彼は、今の貴女との平和な時間を、前世の分まで楽しもうとしているんですよ。




太宰治


「そうだね...ねえ、私たち以前、ずっと前に会ったことがないかい？」

彼は頷くと、前世の記憶を思い出せないものかと、質問しました。
貴女は最初こそ戸惑いますが、彼が真面目な顔で聞いていますから、きっと真面目に答えます。
いつか、思い出せる日が来るといいですね。




江戸川乱歩


「うん、そうだね。それに今日の空は、まるで君と初めてあった時みたいに良く晴れてる」

彼はそう言うと、いたずらっ子のように笑いました。
貴女が今世で彼とあったのは、雨の日。
しかし彼は晴れてると言いました。
その言葉の裏に隠された真実を、貴女はいつ思い出すのでしょうか。




芥川龍之介


「昔とは、大違いだな」

前世では二人とも闇の組織の一員でしたからね。
彼は、少し寂しそうにそう言うと、貴女の頭をそっと撫でました。
本当はとても思い出して欲しいですよ。




中原中也


「そうだな、でも........」

貴女が思い出してくれなきゃ意味が無い、という彼の言葉は、彼自身によって飲み込まれました。
本当はとてもいいたいんです。
しかし、彼は貴女に余計な負担はかけたくないんです。




森鴎外


「そうだねえ、エリスちゃんとAちゃんの笑顔が見られて、本当に平和だ」

何故か今世でも彼の隣にいるエリス嬢。
彼はエリス嬢と貴女の笑顔をみると、そっと微笑みました。
彼は、貴女とエリス嬢さえいれば、どんな世界でも変わりありません。




夢野久作


「そうだねえ、外でも好きに遊べるし！」

彼は、生まれ変わっても覚えていました。
そして、今世では一般人の彼は、好きな時に貴女と遊びに行けます。
彼は前世の分まで、楽しみたいと思っているんですよ。




フョードル・ドストエフスキー


「平和ですね.........私が求めていた世界だ」

彼は平和だと言うと、ボソッと何かをつけ加えました。
今世は異能力のない、平和な世界ですから、彼の求めた世界に非常に近いのです。
今世では、戦うことなく、彼と満喫できますね。

夢主が「人を殺しておいて可哀想？私はそうは思わなかった。姉は貴方のように優しい人だった。自分が殺されてからもその異能力者を憐れんでいました。姉の思いを私が受け継がなければいけない。憐れな異能力者をこの刀で切らない方法を」と言ってみた ※honey様リクエスト→←夢主の姉が「どうか妹だけは。妹は私と違う心の優しい子です。人の役に立ちたいというのを私が邪魔しました」と行った後に亡くなってみた ※honey様リクエスト

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