【文スト】文豪観察報告書・弐【短編集】

友人殺しの異名がついた元殺し屋の夢主が 「忍びのすゝめ」(まふまふ) を泣きながら歌ってみた ※アオユリ様リクエスト ページ17

中島敦


「捨ててしまったなら、もう一度探しましょう？僕も手伝います」

彼は優しく貴女に微笑みました。
彼はたとえ空っぽでも、貴女に心を取り戻して欲しかったんです。
あまりにも貴女が泣きそうな顔をしていましたから。




太宰治


「殺してしまったなら、ちゃんとお墓参りをしてあげるんだ。君の大切な友達なんだろう？」

彼は貴女に面と向かってそう言いました。
友人を殺された彼と、友人を殺してしまった貴女。
立場は違いますが、大切な友を失ったもの同士です。
お墓参りに行きましょうね。




江戸川乱歩


「君はAだ。今は探偵社の一員」

彼は会えてそれだけ言ってやめました。
過去の話はあえてしませんでした。
現実を突きつけられる辛さは、彼も充分知っているんです。




芥川龍之介


「片恋の行方？.....片想いではない。安心しろ」

彼はそう言うと、ポンポンと頭を撫でました。
歌詞なのはわかっているのですが、どうしても反応してしまったようです。
貴女が寂しそうに見えましたから。




中原中也


「泣いてんじゃねえ。友達を殺しちまったなら、そいつの分までちゃんと責任もって生きろ。そいつの分まで、毎日笑え」

彼は貴女の涙を掬いながらそう言いました。
彼は過去のことをとやかく言うつもりはありません。それに彼だって同僚を殺すことなんて、珍しくもありませんから。
彼はそうやって生きているんですよ。




森鴎外


「異名なんて、気にしては駄目だよ。この業界では珍しくもないし。私もエリスちゃんも気にしていないからね」

そう言った彼は、部下を呼び出しました。
貴女がエリス嬢に甘いものを口に突っ込まれている内に、何かを命令していました。
翌日、貴女の噂はなくなっていました。




夢野久作


「泣かないで？僕が、幸せにするから」

彼はそう言うと、精一杯背伸びをして、貴女の額にキスを落としました。
彼は貴女がずっと異名を気にしていたのを知っていました。それでも貴女と付き合っているんです。
どういう意味か、分かりますよね？




フョードル・ドストエフスキー


「手に掛ける覚悟...ですか」

彼はそれだけ言うと、貴女にホットミルクを作って、持ってきてくれました。
過去の話とはいえ、貴女の強い覚悟に泣いてしまいそうになったんです。
彼は貴女が少しでも楽になれるように、貴女の過去についてのあらゆる情報を消しました。

儚い雰囲気で　BadApple（東方）　を歌ってみた　　＊饅頭様リクエスト→←夢主に異能制御を教えた優しい師匠に「師匠ーー！」と叫びながら抱きつきに行ったのを文豪に見られてみた ※アオユリ様リクエスト

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