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びっくりして顔を上げると、全身黒の服に首に布を巻いた草臥れた人が、机の横に立っていた。

やけにクラスが静かだと思い辺りも見渡すも、誰1人としていなかった。

沈黙が続く静かな教室には、ヘッドホンから漏れるプレゼント・マイクの声だけが響いていた。


相澤「お前」

ビクッ!


急に喋り出したから思わず体が跳ねてしまった。


相澤「早く体操服に着替えてグラウンドに出ろ、時間の無駄だ」


グラウンド?体育館じゃないの?よくわかんないけどとにかくやばそうだから、すみませんの意味を込めてお辞儀してから足早に教室を出た。




グラウンドに出ると、クラスのみんなと先生が当たり前だけど既にいた。



何やら今から個性把握テストを始めるらしい。最下位は除籍だって。


終わった。



私の個性が使えるのボール投げしかない。持久走や50mでみんなを止めることは出来るけど、そんなことしたくない。





瀬呂「すげぇ!540キロってあんたゴリラ!?あっタコか!」


峰田「タコってエ◯いよね」


540!?ありえないって、てかタコのどこがエ◯いんだろう。



あれ、待って

これもしかしたら行けるかも。



「…潰れろ」

私は極力聞こえないくらいの大きさで握力測定器に言った。
もちろん危ないから手は入れてない、摘んでる感じ。

するとフニャっと簡単に潰れた。


麗日「えーー!?つっつぶ、潰れてる!?」

あっしまった、目立ってしまった。


瀬呂「はぁ!?」


峰田「おっ女なのにすごい怪力…こえぇ」


芦戸「いや!今の怪力じゃなくて念力だよ!」


やばいみられてたのか、あろうことか人が集まってくる。

こんなはずじゃなかった、当然私は何も話せないのでずっと黙り込んでいる。


上鳴「念力ってどういうことだよ!?あっもしかしてそう言う個性?」


「蟹味噌」


麗日「え?かに、みそ?」


しまったつい言ってしまった。


相澤「おい、お前ら。終わったなら早く次行くぞ」



ふぅ、先生来てくれて助かった。と思ったのも束の間、私が潰した握力測定器を掴んであり得ないとでも言うような顔をしている。そりゃそうだよね、男子ならまだしも女子がやったんだから。

相澤「…お前の個性は確か」

「ネギネギ」

扉の向こうで先生を待っているみんなを指鉄砲で指差す。


相澤「あ?」



おっこわ、そりゃそうだよね、いきなりネギネギ言われてもね。

私は先生を置いて体育館を出た。

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ゆかり(プロフ) - soraさん» ありがとうございます!もしかしたら書き途中で非公開で保存しているので、その影響かもしれません。お待たせさせてしまって申し訳ありません。 (2022年7月29日 18時) (レス) id: 546ce68c7d (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - コメント失礼します!!作者様の楽しく読ませていただいてます!!私だけかもしれないのですがこの作品の通知がきても更新されてないんです!!どうしたら良いですか?長々失礼しました、、、投稿楽しみにしてます!頑張ってください!!! (2022年7月29日 18時) (レス) id: 246c6fd1e1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - お豆さん» ありがとうございます!今書いてますのでお楽しみに! (2022年7月28日 14時) (レス) id: 546ce68c7d (このIDを非表示/違反報告)
お豆 - 楽しく読ませてもらってます! 続き待ってます!! (2022年7月28日 13時) (レス) @page30 id: 674fb87294 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 羽具さん» ありがとうございます! (2022年7月26日 7時) (レス) id: 546ce68c7d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆかり | 作成日時:2022年7月13日 11時

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