君と僕の関係 (ページ10)

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卒業コンサートから、1週間後。
気付けば、3/31になってしまった。
今日の劇場公演が、最後の公演になる。
この公演が終わった時が、私のアイドル人生の終わりの時である。

いつもより、少し早めに劇場についた。
10才の頃から、何年も通ったこの劇場とも、今日でお別れ。
始めのうちは、毎日のように来ていたけれど、メンバーがどんどん増え、チームも増え、この劇場で公演するのも毎日じゃなくなった。

ステージから、お客さんのいない劇場を眺める。
8年間いろいろあったなぁ…
楽しいことも、悲しいことも。
この劇場は、全部見てきてくれた。
お客さんが居なくて、呼び込みをしてた時も。
売れなくて辞めるとメンバー内で喧嘩になった時も。
2期生、3期生と、どんどん新しくメンバーが増えた時も。

そして…
みんなが卒業していく時も。
メンバーの卒業公演の度、同じように早く来て、ここで沢山悩んだ。

メンバーが1人、また1人と掛けて、その度自分に何ができるのか。
お客さんたちは、どう思うのか…

「ありがとう。ごめんなさい。」
そう言って、テープの巻かれた柱におでこをつける。

本当は、テープが10本になるのを、AKBとして見たかった。
お姉ちゃんたちに託されたAKB、守り続けられなくなっちゃった。
今更辞めたくない気持ちが強くなってきてしまい、自分の甘さを感じる。

「あやまらないでよ。
こちらこそ、今までAKBを引っ張ってきてくれてありがとう。」
と声が聞こえ

「えっ？」
と辺りを見回すと、たかみなとみいちゃん、にゃんちゃんが。

にゃんちゃん
「Aちゃんは、今日も早く来ると思ったんだよねー」

みいちゃん
「いつも早く来るから、今日も来ると思って、3人で来てみたの！」

たかみな
「今日で、卒業だけど、ごめんはいらないよ。」
と言い、頭を撫でてくれた

にゃんちゃん
「そうだよー！
大丈夫。まだ私残るから」
とにゃんちゃんは背中をさすってくれた。

みいちゃん
「今日でAKBは卒業だけど、ここは変わらずあるし、いつでもおいでよ！
10周年は、みんなで集まろう」
そう言って抱きついてきた

「みんな…」
公演が始まる前なのに、もう泣きそうになる。

たかみな
「あっ。秋元さんからなんだけど…
『明日公演前までなら、好きに出入りしていい』って伝言受けたけど、泊まるの？」

「そっかぁー
明日の公演までか…」

せっかく、秋元さんがここを貸してくれると言うので、しっかりしよう。