君と僕の関係 (ページ4)

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AKBに入ったばかりの頃の映像から始まり、どんどん最近の映像へ。
卒業していったみんなが映っていたり、選挙の時のだったり、賞を取った時のものなど、AKBにいた8年が詰め込まれていた。

この8年、沢山泣いて、何度も辞めようと思った。

でも、その倍沢山笑って、やりたいことやらせてもらった。

自分の自由な時間は減って、好きな人と付き合うことも出来ず、友達と遊ぶ時間もなかった。

でも、沢山のメンバーにも出会えて、沢山のファンにも出会えた。

そして、アイドル、AKB48 AAにさせてもらった。

確かに得られなかったものもあったけど、それ以上に普通では得られないものを沢山貰うことができた。

最年少で始めたのに、20歳までやるつもりだったのに、辞めるという決断を出すのは早かったのかな？と今もまだ思ってる部分はある。

「扉開くまで、３、２、１…」
とスタッフさんのカウントダウンと共に目の前の扉が開いた。

開いた瞬間、スポットライトの強い光が目に入る。

その中、『桜の花びらたち』のピアノ演奏が流れ、歌いながら歩き始める。

ソロで歌うことなどあまりなかったため、少し緊張しながら、歩いていき、真ん中で1番を歌いきる。

1番を歌い切ったところで、会場を見渡す。
会場には沢山のファンの人たち。
この中に、ずっと曖昧な関係の彼もいるはず。
10才から恋愛禁止のAKBだった為、付き合うことはもちろん、想いを伝えたこともなかったし、向こうも伝えてくることはなかった。
この8年、友達以上恋人未満のまま、ずっと隣にいてくれた、AKBの次に大切だった人。
そんな彼の為にも、ファンの為にも、最後まで笑顔でいる。そう思っていた。

2番を歌い始めようとすると、少し離れた先に誰かがいることに気づいた。
そして…

「喧嘩して、電話して」
と聞き覚えのある歌声。

その声が誰なのか、照らされる前にわかり、足早にその声の方へ向かう

ライトが照らされた先には、卒業したメンバー。
あっちゃん、まりちゃん、ともちんが。

それだけで泣きそうになり、歌えないまま、3人の元へ。
早足で来たからか、なんとか2番のサビ前で合流できた。

あっちゃん達にすごい歌ってアピールをされ、2番のサビは一緒に歌うことができた。
右にともちん、左にあっちゃんが腕を回してくれ、まりちゃんはあっちゃんの隣に来てくれた。