第36夜｢筋金入りのオタクなもので｣ ページ28
｢そっか。 …そうだよね。私、あんなにHUNTER×HUNTERに救われてたのに｣
一時の感情に流されて、世界を滅ぼそうだなんて──
｢いや、やっぱダメだわ…。あんな神作品を消すなんて私にはできない…！｣
己が犯そうとした過ちに気づいて、Aはガタガタと震え出す。
その様を見て、ノーチェは『真性のオタクめんどくせェ…！』と強く思ったのだそう。
｢すげぇなアイツ。最後の最後で踏み止まったぞ｣
アルデバルトは心底感心した。
｢なんだよ、Aってばどんだけオレらの事好きなんだよ｣
｢うん、好きだよキルア｣
キルアのちょっかいに真っ正面からサラリと『好き』と言い放つ。
｢!? な、な…!?｣
｢大好きだよ。誠に勝手ながら永遠の愛を誓ってるよ｣
ボンッという効果音が聞こえてきそうなほど、顔を赤くするキルア。おい、どうした。
｢おッ、オレも！実はオレもAのことが──｣
｢キルアは三大推しだからね！｣
｢…は？｣
キルアの目が点になる。
｢三大推しっていうのは、私の中の勝手なランキングなんだけど、キルアは好きなハンターキャラ第三位だから｣
一瞬、間が空いて──キルアが犬歯を剥き出しにして詰め寄ってきた。
｢なっっっんでオレが3位なんだよ!? １位誰だよ！｣
｢く、クラピカ…｣
本人を前にして暴露し、照れてしまい、頬が赤くなる。
｢だろうな！じゃあ２位は誰なんだよ！｣
｢……く、｣
｢く？｣
｢………クロロさん｣
｢なっ｣
なに──!? と絶叫するキルア。うん、ごめんね。
｢ご、ごめん！中学まではキルアが２位だったんだけど、高校に上がったらクロロ良いなって思えちゃって──｣
｢てめぇ、クラピカの鎖に刺されちまえ！｣
｢酷っ！｣
そこまでいう!?
言っとくけどなお前、読者投票一位三連続獲得してるんだぞ！知らないだろーけど！
あとクロロ、こっちガン見してこないで。
｢…ま、そーゆーわけなんで｣
荒れた現場を強引に収めて、キッとノーチェを鋭い眼差しで見据えた。
｢私の魂は売り渡せないし、この世界も消させない！ルルもね！｣
[Aさま…！]
｢……へぇ｣
ノーチェの眉間にシワがよる。あからさまに憤っている。
｢そう。でもどうするの？
｢ッ…｣
口を引き結んだ私に、《魔剣アゾット》の刃先を向けてきた。
──クルッポー！
という鳴き声と共に、バサバサと翼を羽ばたかせて、あの伝書鳩が飛んできたのだ！
第37夜｢最後の闘いへ｣→←第35夜｢救われない？いいえ、｣
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桜 柚 華(プロフ) - Ariaさん» わ〜ありがとうござます！楽しみにしてますね！ (2018年10月23日 17時) (
レス) id: b1ef66baef (このIDを非表示/違反報告)
Aria(プロフ) - 桜 柚 華さん» 分かりました！来月には、公開できるように頑張ります。お楽しみ下さいね！ (2018年10月23日 7時) (レス) id: b030c4d1e6 (このIDを非表示/違反報告)
桜 柚 華(プロフ) - アダルト系の夢小説も是非読みたいです 気になります！ (2018年10月23日 7時) (レス) id: b1ef66baef (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - Ariaさん» なるほど！わかりました！ (2018年10月12日 21時) (レス) id: a2c75168cb (このIDを非表示/違反報告)
Aria(プロフ) - あいさん» では、本編はクラピカルートですが、キルアとの絡みに限定した中編を書きますね。本編を内容を削れるだけ削れば、執筆する余裕が出てきますから。 (2018年10月12日 21時) (レス) id: b030c4d1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Aria | 作成日時：2018年7月23日 12時
