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ニュートは、今までに無いくらいに怒っていた。____拗ねている、という方が正確なのかもしれないが。Aは一体全体どうして自分を大切にしないのか。ニュートは、半ば強引にAを家に連れ込んでいたのだった。彼女は魔法省に入る気もなければ、働くという選択肢もなく、学び続けるという選択肢も無かった。ホグワーツを卒業すれば、ただふらふらと彷徨い続ける気だったのだ。_____親への宣戦布告にはピッタリだった。

ホグワーツにいた頃、ニュートとAは特別深い関係でも無かった。だからきっと、ダンブルドアは驚いているに違いなかった。彼は二人の関係性を何一つ見つけることが出来なかったからだ。Aが、リタ・レストレンジと親密な関係にあったのかと言われれば、そうでもなかった。スリザリンとハッフルパフ_____奇妙な関係にある二人のことを理解する人物は、誰一人として存在しない。


「君はもっと自分のことを大切に…」
「そっくりそのまま返すわね」
「これはただオカミーと戯れてただけで、」


「でもAは」ニュートは言いかけて、少し戸惑った。ここは外だし、彼女の気分も少しは上がっていると思ったのだ。どんよりとしたイギリスの市街地を二人はせかせかと歩いていた。

「第一僕のことだって」
「大切にしてない?ニフラーじゃないんだから!」

ニュートにとって、彼女が他の魔法使いに寝取られるのも、触れられるのも、抱き締められるのも、本当は我慢ならなかった。テセウス兄さんが彼女にハグしようとした時、ニュートは無理やり二人の間を割って入ったのだ。Aがお見合いをさせられそうになった時も、泣きながら止めたのは彼だけだった。

「……リタは、もういいの?」

Aは彼の前でこの名を出すことに抵抗を感じていた。けれど、彼を黙らせるには最善の策だとも思った。案の定、ニュートは黙り込む。_____それも泣きそうな顔で。Aはとてつもなく嫌な気持ちに陥った。自分でそう仕向けといてよく言うわ_____それでも、ニュートが自分以外に対してそんな表情をするのが一番気に入らなかったのだ。


「君こそ、兄さんは?」
「あなたには関係ない」


彼は彼で、反撃の狼煙を上げていた。Aは思わず強気に言い返す。ニュートは彼女の鋭い視線に怯んで、また後悔した。

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くさの(プロフ) - 初音さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けるだけでも嬉しいです。私は上手に恋愛ものが書けないのですごく悩んだんですが安心しました。拙い文章ですがこれからもよろしくお願いします! (2018年12月14日 6時) (レス) id: d0d75d00f1 (このIDを非表示/違反報告)
初音(プロフ) - 申し訳ございません。作者様の作品がいかに素晴らしいかをお伝えしたいのですが語彙力が足りません。在り来りでいいのなら、とても綺麗で切なくて甘い素敵な作品だと思います! (2018年12月14日 0時) (レス) id: c0fa5c81b4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くさの | 作成日時:2018年12月9日 15時

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