105羽 ページ20
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次の試合。烏野と梟谷が試合を行うローテーションとなった。
……が、この試合に日向が出ることは許されなかった。烏養いわく「頭を冷やさせる」とのことである。
控えで声を出す日向。その目はどこか力強く、目の前の試合より体育館全体の試合を見ているように見える。
どこか奥の奥で光を見ているような。誰も浴びることのできない、目にすることの出来ない日の光を浴びているような――。
そんな日向に、Aは言い知れない恐怖感を抱いた。
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これで3日間の合宿、全日程が終了した。次は1週間の合宿である。
「あ、翔陽。乗せる荷物もうない?」
Aが日向に問う……と、そこにはリエーフの姿もあった。
「お、A。次の合宿でもよろしくな!」
「あ、うん。お互いにね」
リエーフの勢いに若干後退するA。だがリエーフはそれに気づいていないのか、きらきらとした瞳をAに向け続ける。
「1週間の合宿になったら俺の自主練にも付き合ってくれよ!!」
「え、えぇっと……。」
一応ライバルではあるが、少しリエーフにも興味があるしマネージャーとしてぜひ彼の木曽を延ばしたい……という気持ちに揺れるA。返答に迷っていると、「リエーフ!」という怒号が響き、その刹那、リエーフが蹴りを食らった。
「いったぁっ!?」
「迷惑かけてんじゃねぇ馬鹿っ!ホントすいません。コイツ幼稚で……。」
リエーフが回し蹴りを食らった腰の辺りをさすりながら「言いすぎじゃないっスかぁ!?」と泣き泣き言う。蹴りを入れたのは3年リベロの夜久のだった。
「いえいえ。大丈夫ですよ」とAは笑いながら帰す。そんな彼女の隣で日向は白目を向けてあわあわとリエーフと夜久を交互に見ていた。
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バスに乗り込んで、手を振る各校のバレー部に手をふりかえし、バスは発進する。一旦の東京との別れを惜しみながら。
烏野についたころには当たりは真っ暗だった。「はい皆さん、お疲れ様でした!」という武田に「したァ!」と帰す選手たち。
「で明日はお伝えしてた通り体育館に点検作業が入るので、部活はお休みです。このところ休みなしでしたので、ゆっくり休んでください」
長時間の運転からか、目が大分疲れている様子ではあったが武田はやわらかく笑った。
こうして、3日間の合宿は終わりを迎えた。
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希(プロフ) - 130羽の三大が三台になってます。たぶん三大だと思います。 (2017年7月18日 21時) (レス) id: b9f12d00ff (このIDを非表示/違反報告)
光希(プロフ) - ページ29の"低空飛行"が"低空引こう"になってますよ! (2016年12月26日 17時) (レス) id: 476a1e2e74 (このIDを非表示/違反報告)
花宮幸ヤ(プロフ) - ミッキーさん» 長い間レスできずに申し訳ないです…。そちらの方を長い間更新止めててすいませんでした(;-;)これからコツコツがんばりますので、これからも見ていただけたら幸いです(´×ω×`) (2016年8月3日 13時) (レス) id: 16a4b4f29a (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー - テニスの王子様の更新をしてください!楽しみにしてます。 (2016年7月24日 19時) (レス) id: f565134c71 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - 汐李さん» ノンノンノン!← 赤葦、木兎さん、リエーフ、夜久さんが好きなのでそれぞれ字を取りました(*´ω`) (2016年3月22日 23時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤兎リエ輔 x他2人 | 作者ホームページ:http://nekomoti
作成日時:2016年2月27日 3時