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Noside
迷いの森で迷子になった者
それは自分自身の存在に迷いが生じている者でもある
普通の人ならば、霧に包まれれば出口へと押し返されるが
迷いの森に気に入られた
あるいは
嫌われている者は
1度森に迷えば最後、二度と出ることが出来ない
そしてAはあの森に嫌われている
それは何故か
このハイラルの物語の逸脱者
本当の物語から外れている者
そう認識されたからだ
この世界は、本当の姿を保とうとする
それは自然も人も動物も全てが無意識のうちに、ごく自然に行われている
だからこの世界のほとんどが
Aのことを除外しようとするのだ
本当のハッピーエンドに繋げるために
しかし世界が望むハッピーエンドは一生訪れることは無い
彼が生きている限り
「ごめんね精霊さん
これは俺のなんだ」
昔も今も、彼女を危機から救い出す
物語の主人公
ハイラルを救う勇者が
本当のハッピーエンドを望まない限り
世界は彼に抗えないのだ
____________________
Aside
突然、後ろから目元を隠された
久しぶりに感じる人の体温に驚き声をあげようとすると
耳元でシーっと黙るように言われた
「ごめんね精霊さん、
これは俺のなんだ」
「易々と自分のモノ取られるようなやつじゃないってことは
さすがにわかってくれてるよね?」
優しく聞こえるようで、
凄く声が冷たい
でもこの声の主は知っている
『り、んく……?』
「ん、やーっと見つけた、
迷子のキルくん?」
『うっ』
目元に置かれていた手を離され、視界が元に戻る
するとそこは、さっきいた場所とは違う
霧に包まれていない、穏やかな場所
コログの森だ
『いつの間に………』
「ほら、早く行くよ
なんなら離れられないように手でも繋いであげようかー?」
『え、遠慮しますっ!!!!』
いつもと変わらない様子のリンクに結局何が何だか分からないまま、
私はただ彼について行くことしか出来なかった
一体私は、
何をしていたのだろうか……
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yunaiws(プロフ) - 初コメント失礼します!マジでその通りすぎる。地下とか天空とかってなんですか美味シインデスカ…( ˘ω˘ ) (6月1日 22時) (レス) @page7 id: e1d383aad9 (このIDを非表示/違反報告)
パイナップル聖人 - このお話好きすぎる!お話作るのうますぎて尊敬しかないです( ^ω^ ) (6月1日 5時) (レス) id: c45b8ce58e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊吹零 | 作成日時:2023年5月14日 11時