初めての一目惚れ【及川徹】 (ページ28)

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食事もわいわい楽しみ、

食事後にはみんな「花」「花ちゃん」と呼んでくれて

苗字呼びだからと及川さんは許してくれて

「Aに変な連絡したらダメだからね！」

最後は連絡先も交換して貰い、

私たちはここで別れた。

「なんか変な連絡きたら、いつでも言ってね？」

そう言ってわたしの頭を撫でる及川さんは、

あの3人はそんなことしないだろうけど

と言葉を付け加えるのを聞いて
よほど信頼関係があるんだなと思う。

もしかしたら及川さんと付き合ってた人は
バレー部の人みんなに紹介されてたのかな。

『…羨ましいです』

「ん？何が？」

『え？あ、なんでもないです！
その仲間って感じが！！』

今わたし絶対嫉妬してた。

羨ましいと思ったのは及川さんの元カノさんたちで

咄嗟に出た言葉を頑張って誤魔化そうとしても、

及川さんには見透かされてるらしく、

ちゃんと言って？って言われる。

『嫉妬しました…。

やる時はやるって言葉聞いて、

もっと早く出会ってたらなって考えてました』

「ごめんね」

その言葉を聞いて、
自分が考えていたことが正解なんだと知らされる。

誰がみてもモテるってわかるのに、
ないはずがないと必死に自分に言い聞かせた。

『及川さんは悪くないです…！

わたしが勝手に嫉妬してただけなので…』

　
　
　

「じゃあさ…うち来る？」

その質問に心臓が早くなったのがわかった。

『…行きたいです』

そう答えれば一瞬驚いた顔をして

「…意味わかってそれ言ってる？」

わたしが頷けば

じゃあ行こっかと言って手を繋いで歩き出した。

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