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それから弾き終わると ふぅ と一息ついて

こっちへと目線を向ける。



「及川さん…?」




『なんかもう凄すぎてどう伝えたらいいのか…』




「ありがとうございます…?」




『もっとAちゃんが演奏してるの聞きたい』




「次何弾こうかな。

あ、及川さんのお気に入りの曲とか!

昔、よく電車の中で音楽聴いてませんでした?」




『俺の最近のお気に入り曲はね〜』




そう言って携帯を出し

最近よく聴く曲を流すと

Aちゃんも知っているのか

すぐにその音楽に合わせてピアノを弾き出した。




それから何曲か弾いてもらい、

Aちゃんが入れてくれた紅茶を飲みながら話す。




『よく海外に長期間で行くの?』




「ドイツに行ったときくらいですかね…。

あとの数カ国は学校の長期休暇を利用して
短期間留学するって感じです。

たくさんの人と演奏すると
いろんなことを学べて帰ってこれるので

今はそれがわたしにとっての成長なんです」





そう言ってピアノを見つめながら話す

彼女はとても綺麗だと思った。




『すごい素敵な考えだね。

なんか背中押された気分だよ』




年下とは思えないほどしっかりした考えに、

自分が考えていた将来への
曖昧だった考えが少し消えた気がした。


 

好きな子と過ごす時間はやっぱりあっという間で、


その日から平日の通学電車の中だけでなく、

俺たちは月曜日の放課後も

よく会うようになっていた。




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さ。 - めっちゃ面白かったです!! (2020年6月13日 1時) (レス) id: 8674ff81bd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mai | 作成日時:2020年5月20日 20時

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