元彼と結婚しました【五条悟】- spin off- (ページ3)

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それから本当にここで飼うことが決まり、

名前は五条さんにつけてもらいたくて

見た目が似てるからと言った理由で

彼に託した。

小さな声で鳴く猫はとっても可愛くて

自然と笑顔になりながら

猫とじゃれあいながら遊ぶ。

　

その間、五条さんは携帯を触りながら

少し暇そうだけど猫がそっち行けば

手を伸ばして頭を撫でるし、

濡れた服を外に干させてもらいリビングへ戻ると

ソファの横に子猫を座らせて

あやすように体を撫でていた。
　

なんだかんだちゃんと可愛がってくれてる…

そう思うと邪魔するのが申し訳なくなって

声をかけるのを躊躇えば

「こっち、座れば」

五条さんが呼んでくれて私は隣に腰掛けた。

数時間が経ち、

いつの間にか日も落ちかけたころ

「家まで送ってく」

『いや、いいですよ！』

「送ってくからささっと歩け」

立ち上がって玄関へと歩いていく五条さんを見て

急いで服を直すと走って後を追いかける。

さっきまで子猫がいたから、話せてたけど…

２人だと少し気まずいかもと

彼の背中を見つめてエレベーターに乗っていれば

「お前、家どこ」
　

急に声をかけられて私の肩が跳ね上がった。
　
　

外に出るといつの間にか雨は止んでいて、

住所を伝えると五条さんは迷うことなく歩いていく。

　

もしかして家近いのかな…
　

「キャッチしろよ」

『…え？』

　
振り返った五条さんが投げたものを

反射的にとって手を開けば

中には鍵がある。

「来たら勝手に中入っていいから」

『いいんですか…？』

「外で待ってたら凍死すんぞ、お前」

お礼を伝えて鞄にしまうと

彼のことをなにも知らないから、

好きな食べ物とか五条さんの家はどの辺なのか

歩きながらいろんな質問を投げかけた。

　

『どうして私も一緒に助けてくれたんですか？』

　

これはずっと気になっていたこと。

　

「じゃあ逆にどうしてお前は猫を助けたわけ？」

『え…寒そうだったし弱ってたから？』

「それと同じだろ」

…なるほど、私は猫と同じわけか。

それから２人で歩いていると

私は石につまずき前のめりになる。

『うわっ』

その瞬間、五条さんが

私の腕を掴んで転けるのを阻止してくれた。

「あっぶね、気をつけろよ」

『すみません…』

　

掴まれた腕が少しだけ熱を持つ。

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